村上に56号被弾
DeNAは敵地でヤクルトに2-8で敗戦。レギュラーシーズン最終戦を勝利で飾ることはできなかった。
王者に大敗を喫したが、クライマックスシリーズでの逆転を目指して8日からのファーストステージに臨む。
先発した坂本裕哉は、今季限りで引退を表明している坂口智隆にこの試合初安打を浴び、同じくラストゲームとなる内川誠一には同点の適時打を許すなど、レジェンドに花を持たせる形となってゲームメイクに失敗。3回5失点で降板となる。
その後も田中健二朗が内山壮真と長岡秀樹に連続被弾、トドメは入江大生が村上宗隆に56号を被弾。神宮を埋めたヤクルトファンのためにあるような試合だった。
一方、2番手の京山将弥は1回2/3を無失点。連投テストとなった東克樹も最速149キロをマークするなど、CSに向けたアピールに成功。
また、最多安打のタイトルまで“あと1本”と迫っていた佐野恵太は、6回に原樹理から安打を放って今季161本目の安打。最後の最後でタイトルを掴み取った。
「ホームで良い形で」
三浦大輔監督は、村上の一撃について「すごい打球でしたね」とひと言。
打たれた入江には「悔しいでしょうね。抑えに行って、自分の武器であるストレートを弾き返されたわけですから。悔しさをバネにしてくれたら」と奮起を促した。
リリーフ起用の東には、「連投と、イニング途中からをやってもらうために最初から準備をしてもらいました」と予定通りの連投だったと明かす。
京山にも「ブルペンに入ってしっかりと待機してくれていた。ボールも良かったと思います」と、CSでの戦力として手応えを口にしている。
また、最多安打のタイトルを獲得した佐野には「積み重ねて積み重ねてここまで来た数字。本人もホッとしていると思いますし、佐野らしい打球だったと思います」と祝福も忘れなかった。
レギュラーシーズンは73勝68敗2分の貯金5でフィニッシュとなった2年目の三浦ベイスターズ。
「また明日から数日間ありますが、その間にしっかりと準備をして。CSはまたホームからスタートできますから。ホームで良い形で、まずは初戦を取ってというところですね」と、指揮官はすでに前を見据えている。
この日の敗戦により、ヤクルトには9勝16敗と大きく負け越してしまったが、“やられたらやり返す”チャンスは残っている。
現役時代から貫いている、三浦監督のモットーがCSで試される。
取材・文=萩原孝弘