ニュース 2022.10.06. 10:30

髙部が盗塁王、佐藤都がリーグトップの盗塁阻止率 存在感を高めたロッテの“97年世代”

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ロッテの佐藤都志也(左)と髙部瑛斗(右)
 ロッテの“97年世代”の選手たちが今季、大きく飛躍を遂げた。

 今季ロッテの年齢構成を見ると、育成選手を含めて“97年世代”がチーム最多の11人。97年世代の選手たちを入団順で紹介すると、15年のドラフトで平沢大河と成田翔が入団。19年にソフトバンクを自由契約となった茶谷健太が育成選手として加入し、同年秋のドラフトで大卒組の佐藤都志也、髙部瑛斗、福田光輝、育成で本前郁也、植田将太と5人がプロ入り。20年のドラフトで河村説人、そして昨年のドラフトで大卒・社会人組の廣畑敦也と八木彬が入団した。

 昨年までの“97年世代”というと、1学年上の小島和哉、岩下大輝、小野郁、中村稔弥がいる96年世代、1学年下の種市篤暉、和田康士朗らがいる98年世代に比べ、一軍に定着している選手、チームの顔、中心となる選手がいなかった。

 しかし、今季は違った。まず髙部がオープン戦で12球団トップの打率をマークすると、シーズンが開幕してからも荻野貴司が不在だった期間は1番打者を務め、8月16日のオリックス戦で自身初となる規定打席を確定させた。新型コロナウイルス陽性判定を受け離脱した時期もあったが、夏場以降も調子を落とすことなく戦い抜いた。

 髙部はシーズン最終盤の9月に行ったオンライン取材で「よくないときもありますし、いいときもあったんですけど、それを自分のなかで工夫したり、コーチとかと話し合って、もう少しこうした方がいいんじゃないかというのを、試行錯誤してどうにかいい形で試合に臨むというのをやった結果、大きな浮き沈みもなくここまでこれているのではないかなと思います」と調子を落とすことなく戦えた要因について自己分析した。

 最終的には44盗塁で盗塁王のタイトルを獲得し、148安打はリーグ2位の成績を残した。“期待の若手”を卒業し、この1年でチームに欠かせないプレーヤーとなった。

 プロ入りから2年守備面で課題を残していた佐藤は、二塁に送球しやすい捕球体勢を見つけ、送球が安定し、盗塁阻止率はリーグトップの.361を記録。“打てる捕手”として期待された打撃の方では、本塁打こそ8本放ったが、打率.214、31打点と確実性を欠いた。それでも代打での勝負強さは健在で、今季も代打で打率.375をマークした。

 茶谷は開幕二軍スタートだったものの、6月・14試合に出場して、月間打率は.412(51-21)、18打点の活躍で6月21日に今季初昇格を果たすと、6月27日のソフトバンク戦でプロ入り後初となるマルチ安打、7月23日の日本ハム戦では自身初となる3安打、3打点の活躍を見せた。7月27日に新型コロナウイルス陽性判定を受け離脱。

 8月9日に再昇格すると12日の日本ハム戦でプロ初本塁打、14日の日本ハム戦で猛打賞。「技術で打てていない。調子が悪いというのが一番です。自分のなかであるのは体の開きが早くて、正直ピッチャーに対して打ちにいけていないというのが一番だと思います」と、16日のオリックス戦から9月3日のオリックス戦にかけて18打席連続無安打。

 9月4日のオリックス戦の第1打席でセンター前に弾き返す安打を放つと、9・10月は打率.253(75-19)。9月2日のオリックス戦からシーズン終了までショートでスタメン出場を果たした。

 振り返れば、FAで美馬学と福田秀平、新外国人選手でジャクソン(現在は退団)、ハーマン(現在は退団)を獲得した2019年オフ、同年12月の取材で松本球団本部長は「補強もしっかりしたんですけど、とにかく若い野手、投手が増えてきましたので、この辺の年代(96年、97年世代)が将来、2、3年後にでてきてくれれば」と期待を寄せた中で、3年後にあたる今季、97年世代の髙部が今季完全なレギュラーとなり、佐藤、茶谷もレギュラーに近い存在になった。

 ただ厳しいことをいえば、今季11人いた97年世代で、ポジションを掴んだのは髙部のみ。球団が掲げる“常勝軍団”となるためには、“97年世代”の選手だけでなく、1人でも多くの若手選手が一軍定着、レギュラーを獲得する必要がある。今季以上に若手が成長した姿を見せ、来季こそ新監督のもとで歓喜の秋を迎えたい。

▼ 97年世代
※はファーム成績

<投手>
八木 彬 97年5月26日生
成績:22試 0勝0敗 22回1/3 振21 防3.63

河村説人 97年6月18日生
成績:4試 2勝0敗 19回 振9 防3.32

本前郁也 97年10月2日生
成績:12試 3勝2敗 56回 振40 防4.66

廣畑敦也 97年12月3日生
成績:30試 0勝1敗2H 36回2/3 振29 防4.91

成田 翔 98年2月3日生
成績:46試 3勝0敗1S 39回2/3 振27 防2.27 ※

<捕手>
植田 将太 97年12月18日生
68試 率.220 本1 点11 盗0 出塁率.289 ※

佐藤都志也 98年1月27日生
118試 率.214 本8 点31 盗5 出塁率.260

<内野手>
福田光輝 97年11月16日生
13試 率.167 本0 点1 盗0 出塁率.318

平沢大河 97年12月24日生
13試 率.148 本0 点3 盗1 出塁率.250

茶谷健太 98年1月16日生
57試 率.248 本1 点9 盗1 出塁率.322

<外野手>
高部瑛斗 97年12月11日生
137試 率.274 本3 点38 盗44 出塁率.324

文=岩下雄太
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