ダルビッシュはプレーオフ初戦に先発する

◆ エースとしてPS初戦のマウンドへ

 メジャーリーグは日本時間6日にレギュラーシーズンの全日程が終了。中1日空けた8日には早くもポストシーズン(PS)が開幕する。

ナ・リーグでは第4シードのメッツと第5シードのパドレスが激突。2戦先勝のワイルドカードゲームを制したチームは、地区シリーズでドジャースが待ち受けるロサンゼルスに乗り込むことが決まっている。

 ともに地区優勝を逃し、ワイルドカード枠でPSに進出したメッツとパドレス。シード順は1つしか違わないが、レギュラーシーズン101勝61敗のメッツに対し、パドレスは同89勝73敗と、両者の間には“12ゲーム”もの差がある。またワイルドカードゲームは全てメッツの本拠地で行われるため、パドレスにはかなり不利な状況といえそうだ。

 そんなパドレスが大事な初戦の先発マウンドに送り込むのはダルビッシュ有である。メジャー11年目を迎えた今季は開幕から安定した投球を続け、先発した30試合中25試合でクオリティースタート(QS=6回以上を投げ、自責点3以下)をマーク。メジャーでは自己最多タイの16勝(8敗)を挙げ、チームを2年ぶりのPSに導いた。

◆ PS通算成績は2勝5敗、防御率5.18

 ダルビッシュにとってもPSでの登板はカブス在籍時の2020年以来、2年ぶり。これまで通算7試合に先発しているが、2勝5敗、防御率5.18と成績は冴えず。PSではプレッシャーに弱い一面をのぞかせてしまう。

 特に印象的だったのはドジャース在籍時の17年だろう。その年は地区シリーズとリーグ優勝決定シリーズで連続好投を見せ、2連勝した。ところが、世界一を懸けたアストロズとのワールドシリーズは2試合に投げ、ともに2イニング持たずノックアウト。特に2試合目はワールドシリーズ第7戦という全米も注目する大舞台だっただけに、ダルビッシュの降板シーンは多くのファンの記憶に残っているだろう。

 36歳を迎え、投手として円熟味を増しているダルビッシュ。5年前に目前で逃した世界一奪取のためには、PS特有のプレッシャーに打ち勝つことが求められる。

 特に重要なのは立ち上がりの2イニングになりそうだ。PS過去7試合におけるイニング別の防御率を見ると、1~2回が7.43で、3回以降は3.66。最初の6つのアウトをいかに最少失点で切り抜けられるかがカギとなる。

 ダルビッシュにとって最大の敵は今季メジャー5位の得点数を誇るメッツ打線でも通算201勝のマックス・シャーザーでもない。プレッシャーに打ち勝てるかどうかの一点に尽きるのではないだろうか。

文=八木遊(やぎ・ゆう)

【八木遊・プロフィール】
1976年、和歌山県出身。大学卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。日本にファンタジーベースボールを流行らせたいという構想を持ち続けている。

この記事を書いたのは

八木遊

1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。

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