◆ 大きすぎた初回の3ラン
日本シリーズ進出をかけたクライマックスシリーズのファイナルステージが12日に開幕。
セ・リーグ王者のヤクルトはホームで阪神に7-1で快勝。アドバンテージを含めた対戦成績を2勝0敗とした。
ヤクルトは初回、二死走者なしから山田哲人と村上宗隆が連続四球で出ると、ホセ・オスナが打った瞬間にそれと分かる一発。レフトスタンドに叩き込む3ランで先発の小川泰弘を援護する。
さらに打線は2回にも山崎晃大朗に適時打が飛び出し、3回にはオスナが二塁打で作ったチャンスからドミンゴ・サンタナが犠飛。3イニング連続で得点を挙げ、5-0と着実にリードを拡大した。
小川は6回に1点を失うも、直後にサンタナがリードを広げるダメ押しの2ラン。オスナは2安打3打点、サンタナも1安打・3打点と2人で計6打点の大暴れを見せ、チームを勝利に導いた。
12日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した大矢明彦氏も、助っ人コンビの働きぶりに熱い視線を送る。
オスナの一発については「二死走者なしから四球2つでもらったチャンスでしたが、小川にとってはものすごく大きな3点になりましたよね」とし、大一番の初戦、それも初回の援護点というところで額面以上の価値があったと強調。
また、打撃については「外が3球続いた後だったので、インコースに来ることは読んでいたと思う。ただ読み勝ちではあるんですが、それを一発でしっかりと本塁打に仕留めたのが大きいですよね」と語り、ミスショットすることなく狙い澄ましてスタンドまで運んだ点を称えた。
つづけて「サンタナの一発も、1点を返された直後のイニングだったんですよ。流れがどうなるかというところで、一発で殴り返した。相手に“参りました”と言わせるような一発でしたよね」と言い、こちらも価値ある一撃だったとコメント。
「これでオスナとサンタナは2人で計6打点。きょうは山田も村上も、四球はあったんですが安打は出なかった。その中で後ろを打つ2人がこれだけ当たっているとなると、相手もうかうか四球を出すわけにはいかなくなる」とし、初戦から相手に与えたプレッシャーの大きさを強調する。
まずは良い形で初戦を取ったヤクルト。勢いのままに日本一連覇への挑戦権を掴み取ることができるか、第2戦以降も主砲・村上はもちろんのこと、その後ろに控える助っ人コンビにも注目だ。