最終候補5人に絞るも明言避ける
DeNAは20日のドラフトに向けたスカウト会議を19日に行い、進藤達哉編成部長らが報道陣の取材に応じた。
まずは進藤編成部長が「今年は(1位を)公表するチームが多いことを踏まえて、どう動いていくのだろうというシュミレーションの話しがメインとなりました」と前日会議の内容を説明。
注目の1位指名候補に関しては「5人と言っておきます。投手も野手も入っています。もう一晩持ち帰って考えようというところですね」と明言を避け、例年通りの“煙幕作戦”を敢行した。
重複指名になった場合は「全幅の信頼を持っている」と、昨年に小園健太を引き当てた三浦大輔監督にくじ引き役を託すことも明かした。
「今年のドラフトは非常に難しい」としながらも「チーム内に競争が生まれることによって、今年はチームに勢いが付いて元気になった側面が見られた。全体的にはそこが大きなテーマ」と、さらなるチームの活性化が狙い。指名数は「5~6人になると思います。育成(ドラフト)にも参加する」とし、「キャッチャーに関しては1つか2つ。どこかでいい選手がいれば」と話した。
続いて取材に応じた三浦監督は「楽しみな選手がいっぱい、昨日今日と会議で見させてもらって、スカウトの方から報告も受けましたし、楽しみですね」と第一声。1位候補の面々には「どの選手も甲乙つけ難い、非常にレベルの高い選手たちだなと思いました」と笑顔を見せた。
くじ引きの大役を務めることには「昨日言われましたので、そのつもりです。そうなった場合は」と話し、「験担ぎはしないでずっと過ごしてきましたけれども、スカウトの方々が何年もかけて足を運んで選手たちを見てきた、明日は大一番ですから。スカウトの方々の願いが届くようにと思って、神社の方にお祈りに行く」と昨年に続いて、神頼みもすると明かした。
スカウト会議で監督から希望を伝えることはなかったようで、「シーズン中から球団の方々とコミュニケーション取りながら、チームの現状、状態を話していたりしますから。それを踏まえた上で、球団の方々も作業してくれています」と、編成スタッフと現場の方向性が同じであることを強調した。
すでに7球団は早々に1位指名選手を公言しているが、「他球団のこと。それに関してどうのこうのは無いです」と言い切った三浦監督。重複も辞さぬの構えなのか、それとも奇襲なのか。毎年予想の付かないDeNAの一手に今年も注目だ。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)