日本シリーズ第1戦の8回無死、ヤクルト・村上が右中間にソロを放つ=神宮(C)Kyodo News

◆ 最高出塁率も含め「四冠王」となった村上宗隆

 日本シリーズ第1戦にダメ押し本塁打を放つなど、2年連続の日本一に向かってチームを牽引し続けているヤクルトの村上宗隆。レギュラーシーズンでは、2004年の松中信彦(ダイエー)以来18年ぶりの三冠王に輝いたことでも球界の話題をさらった。

 もともとの選球眼のよさに加えて対戦相手のマークがこれまで以上に厳しくなったことで、今季の村上は丸佳浩(巨人)の80四球に大差をつける118四球を選んで「四球王」にもなっている。この数字は自己最多でもある。その影響もあり、打率、本塁打、打点の他に最高出塁率の打撃タイトルも獲得した。

 今季の村上の出塁率は.458。この数字も歴代級のものだ。犠飛を考慮して出塁率が算出されるようになった1985年以降の38シーズンで、出塁率.450以上を残した選手は延べ23人しかいない。まさに一流強打者の証しともいえ、村上もその仲間入りを果たしたわけだ。

【1985年以降のシーズン出塁率.450以上】
1位 .487  落合博満(ロッテ/1986年)
2位 .4806 落合博満(ロッテ/1985年)
3位 .4805 バース(阪神/1986年)
4位 .4728 落合博満(中日/1991年)
5位 .4725 小笠原道大(日本ハム/2003年)
6位 .4694 柳田悠岐(ソフトバンク/2015年)
7位 .4687 ペタジーニ(ヤクルト/1999年)
8位 .468  丸佳浩(広島/2018年)
9位 .467  カブレラ(西武/2002年)
10位 .466  ペタジーニ(ヤクルト/2001年)
11位 .465  近藤健介(日本ハム/2020年)
12位 .464  松中信彦(ダイエー/2004年)
13位 .4634 金本知憲(広島/2001年)
14位 .4631 松井秀喜(巨人/2001年)
15位 .461  松井秀喜(巨人/2002年)
16位 .4602 オマリー(阪神/1992年)
17位 .4596 イチロー(オリックス/2000年)
18位 .458  村上宗隆(ヤクルト/2022年)
19位 .455  バレンティン(ヤクルト/2013年)
20位 .454  清原和博(西武/1990年)
21位 .4532 吉田正尚(オリックス/2020年)
22位 .4526 鈴木誠也(広島/2019年)
23位 .4525 松中信彦(ソフトバンク/2006年)

◆ 長距離打者のなかで異彩を放つ近藤健介

 今季の村上が残した記録は、イチロー(オリックス)が渡米直前の2000年に残した.4596に次ぐ18位だ。村上を上回る数字を残しているのは、もちろんそうそうたる顔ぶれである。

 1985年以降のトップの数字は、村上にとって三冠王の大先輩ともいえる落合博満(ロッテ)が3度目の三冠王に輝いた1986年に残した.487。落合は他に2位、4位にもランクインしており、驚異的としかいいようがない。

 その落合の4位の数字をかわして3位に食い込んだのが、これまた自身2度目の三冠王となった1986年のバース(阪神)。やはり、三冠王に輝くような選手の出塁率は当然のことながら高い数字となる。

 長距離砲が並ぶランキングのなかで異彩を放っているのが、11位の近藤健介(日本ハム)だ。2020年に近藤が残した出塁率は.465。これまで11年間の近藤のキャリアで2桁本塁打を記録したのは11本塁打をマークした2021年の1度のみ。2020年の本塁打もわずか5本塁打であり、高い打率とずば抜けた選球眼によってランクインしたといえる。

文=清家茂樹(せいけ・しげき)

【清家茂樹・プロフィール】
1975年、愛媛県生まれ。出版社勤務を経て2012年独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。野球好きが高じてニコニコ生放送『愛甲猛の激ヤバトーク 野良犬の穴』にも出演中。

この記事を書いたのは

清家茂樹

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