【SMBC日本シリーズ2022第6戦】
● ヤクルト 0 － 3 オリックス ○
＜10月29日　神宮＞

　オリックスの山﨑福也投手（30）が29日、ヤクルトとの日本シリーズ第6戦（神宮）に「9番・投手」で先発出場。5回1安打無失点と好投し、待望の日本シリーズ初勝利を挙げた。チームは今シリーズ2度目の完封勝利で3連勝。対戦成績を3勝2敗1分けとし、26年ぶり5度目の日本一に王手をかけた。

　第1戦でエース・山本が左脇腹を痛めた影響もあり、23日の第2戦から中5日で登板した左腕。初回、1番・塩見にいきなり中前打を許したが、2番・青木を二ゴロ併殺に仕留め波に乗った。

　野手も堅い守りでバックアップ。3回は中堅・中川圭がフェンスに激突しながら大飛球を好捕し、4回は二死一、三塁のピンチで左翼・吉田正が鮮やかなスライディング捕球を披露した。3四球を与えたものの、5回70球、1安打無失点3奪三振の好投。4回無失点だった前回登板に続き、これで敵地で9イニング連続無失点とした。

　打線は6回、5番・杉本の右前適時打で先制。9回は敵失と代打・西野の右犠飛で2点を追加した。救援陣は6回から、宇田川、平野佳、山﨑颯、ワゲスパックが1イニングずつ無失点。1－0で勝利した第4戦以来の完封リレーで、山﨑福は日本シリーズ初白星、ワゲスパックは今シリーズ2セーブ目（1勝）を挙げた。

　ヒーローは中5日で好投した山﨑福。登板前の心境について「日本シリーズという舞台で、2回投げられるうれしさがあった。楽しみな気持ちでマウンドに上がりました」と話し、5回無失点の内容については「変化球がうまくハマっていたので、特にチェンジアップ。上手いこと投げれることができました」と振り返った。

「アマチュア時代とは違った緊張感があって投げやすかったです」と、高校、大学時代から慣れ親しむ神宮で、2戦合計9イニング連続無失点に加え、打者としても3打数1安打1打点と活躍。チームの3連勝に大きく貢献し、王手で迎える第7戦へ「チーム全員で勝ちに行きます。あすも熱く、優しい声援をよろしくお願いします」と力を込めた。