阪神タイガース

打って走れる阪神打線に欠かせない存在となった中野拓夢

 阪神の中野拓夢は2年目の今季もショートのポジションを守り抜いた。

 プロ1年目の昨季、バットで存在感を示しレギュラーを掴み、打率.273、1本塁打、36打点の成績を残し、30盗塁はリーグトップの数字だった。2年目の今季は、盗塁数(23)、打点数(25)は減少したものの、打率.276、157安打は1年目の昨季を上回った。

 走塁面でも盗塁こそ減少したが、9月2日の巨人戦では、0-0の初回一死一塁から近本光司がセンター前に安打を放つと、一塁走者の中野はスピードを緩めることなく二塁ベースを蹴り、一気に三塁を陥れる好走塁。

 同日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター 阪神-巨人戦』で解説を務めた山本昌氏は、「中野選手がよく走ったなと。ヒットエンドランじゃないですけど、丸選手の肩も弱くないですから、丸選手が捕る直前がセカンドベースちょっと回ったくらいなんですけど、そのままいって丸選手が諦めるくらいの走力だったですね」と絶賛した。

 DeNAとのクライマックスシリーズセ ・ファーストステージでは初戦に4安打、2戦目も1安打、3戦目も第1打席に四球を選ぶと、3回の第2打席には濵口遥大が1ボールから投じたストレートをライト前にはじき返す安打を放つなど、ファーストステージの打率は.500(12-6)をマーク。

 10月10日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイタースペシャル クライマックスシリーズ セ ファーストステージ第3戦 DeNA-阪神』で解説を務めた野村弘樹氏は「よく振れていますね。甘いストレートとはいえね、コンパクトにしっかりとポイントも良い。打球が上がっていれば間違いなく(ライトスタンドに)いっていますね」と評価した。

 20年ドラフト6位でプロ入りも、この2年間で阪神打線には欠かせない存在になった。四球数の少なさは気になるところだが、来季も積極的なバッティングで数多く塁に出たい。

(ニッポン放送ショウアップナイター)

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