スタメン、代打、代走、守備固めとさまざまな役割をこなし、その中で良い働きを見せたロッテの岡大海。絶対的なレギュラーとはいえないかもしれないが、今のマリーンズには欠かせない存在だ。
「スタートと途中から出るときでは、準備の仕方は違ってきます。スタメンだったら自分のペースでどんどんいける。途中からのときは、いくぞと言われたときにしっかり100%で出られるように、そのために準備をしています」。
代打、代走、守備固めとある程度役割が決まっている選手と違って、岡はベンチスタートの場合、“代打の切り札”、“代走のスペシャリスト”、“試合終盤の守備固め”と求められる役割が試合状況に応じて変わってくる。準備を想定する難しさもあるのだろうかーー。
「そうですね、なかなか難しい部分はあると思いますけど、求められている部分もありますし、使っていただいているのでしっかり応えられるように、チームのためにと思って準備しています」。
準備の難しさの中で途中出場した時の打撃成績は、打率.348(23-8)、4打点、2盗塁。7月21日の西武戦では2-4の9回一死満塁の場面で藤岡裕大の代打で登場すると、平良海馬が1ボール2ストライクから投じた4球目のカットボールレフトへはじき返す同点の2点適時打。代走から途中出場した8月12日の日本ハム戦では、2-2の9回一死二、三塁からロドリゲスが1ボールから投じた2球目のツーシームをレフト前にサヨナラ打を放った。
今年9月にオンライン取材した時に、「特にそんな理由はないと思いますけど、1打席しかないので、大きく割り切っていけているのかなと思います」と途中出場した時の集中力の高さの要因について明かしている。
スタメン出場した時も、5月24日の広島戦では6-0の9回無死一塁からエチェバリアの打席中、岡が二塁盗塁を試みると、捕手が後逸する間に一気に三塁を陥れる好走塁と好判断を見せれば、7月2日の楽天戦では0-1の5回一死三塁で、辛島航が1ボールから投じた2球目の外角ストレートに体を投げ出しバットに当てるスクイズを決めた。8月7日の西武戦で4安打、9月1日のソフトバンク戦では、1-0の2回二死一塁で松川虎生の打席中、レイの投球モーションを完全に盗み二塁盗塁成功。スタートから出れば、足を使った攻撃ができる。
今季の岡は12盗塁決めたが、盗塁の失敗はなし。本人は「特に昨年から意識を変えているわけではなくて、準備もそうですし、イメージとかもしっかりして塁に立っているというのもあります。あとは塁に出てからのピッチャーとの雰囲気、駆け引きは大事にしながらやっています」と自己分析した。
守っても「各ポジションによって打球の質とか、マリンだったら風の影響で変わってくる。練習のなかでしっかり風とか整理して試合に臨むようにしています」とレフト、センター、ライトと全てのポジションで出場。試合前練習では「毎日3箇所受けることは難しいので、偏らずにある程度3つのポジションをいけるように準備はしています」と、打球捕を受け準備した。秋季練習を見ても、センターで打球捕する日もあれば、ライトで打球捕という日もあり、毎日違うポジションで打球捕を行っていた。さらに外野だけでなく、ファーストでも10試合に出場。守備面での貢献度も高かった。
スタメン、代打、代走、守備固めとなんでもこなせる岡がいることで、選手起用という面で言えば、首脳陣にとっては幅が広がり、とても助かる存在だったのではないだろうか。難しい役割の中で、その期待に応え続ける岡はもっと評価されるべき選手だろう。
▼ 岡大海の今季成績
98試 率.217(207-45) 本6 点19 盗12
スタメン:56試 率.201(184-37)本6 点15 盗10
途中出場:42試 率.348(23-8)本0 点4 盗2
<途中出場の内訳>
代打:13試 率.455(11-5)本0 点3
代走:9試 2盗塁 6得点
守備:20試(一塁:2試合、左翼:5試合、中堅:2試合、右翼:13試合)
取材・文=岩下雄太
「スタートと途中から出るときでは、準備の仕方は違ってきます。スタメンだったら自分のペースでどんどんいける。途中からのときは、いくぞと言われたときにしっかり100%で出られるように、そのために準備をしています」。
代打、代走、守備固めとある程度役割が決まっている選手と違って、岡はベンチスタートの場合、“代打の切り札”、“代走のスペシャリスト”、“試合終盤の守備固め”と求められる役割が試合状況に応じて変わってくる。準備を想定する難しさもあるのだろうかーー。
「そうですね、なかなか難しい部分はあると思いますけど、求められている部分もありますし、使っていただいているのでしっかり応えられるように、チームのためにと思って準備しています」。
準備の難しさの中で途中出場した時の打撃成績は、打率.348(23-8)、4打点、2盗塁。7月21日の西武戦では2-4の9回一死満塁の場面で藤岡裕大の代打で登場すると、平良海馬が1ボール2ストライクから投じた4球目のカットボールレフトへはじき返す同点の2点適時打。代走から途中出場した8月12日の日本ハム戦では、2-2の9回一死二、三塁からロドリゲスが1ボールから投じた2球目のツーシームをレフト前にサヨナラ打を放った。
今年9月にオンライン取材した時に、「特にそんな理由はないと思いますけど、1打席しかないので、大きく割り切っていけているのかなと思います」と途中出場した時の集中力の高さの要因について明かしている。
スタメン出場した時も、5月24日の広島戦では6-0の9回無死一塁からエチェバリアの打席中、岡が二塁盗塁を試みると、捕手が後逸する間に一気に三塁を陥れる好走塁と好判断を見せれば、7月2日の楽天戦では0-1の5回一死三塁で、辛島航が1ボールから投じた2球目の外角ストレートに体を投げ出しバットに当てるスクイズを決めた。8月7日の西武戦で4安打、9月1日のソフトバンク戦では、1-0の2回二死一塁で松川虎生の打席中、レイの投球モーションを完全に盗み二塁盗塁成功。スタートから出れば、足を使った攻撃ができる。
今季の岡は12盗塁決めたが、盗塁の失敗はなし。本人は「特に昨年から意識を変えているわけではなくて、準備もそうですし、イメージとかもしっかりして塁に立っているというのもあります。あとは塁に出てからのピッチャーとの雰囲気、駆け引きは大事にしながらやっています」と自己分析した。
守っても「各ポジションによって打球の質とか、マリンだったら風の影響で変わってくる。練習のなかでしっかり風とか整理して試合に臨むようにしています」とレフト、センター、ライトと全てのポジションで出場。試合前練習では「毎日3箇所受けることは難しいので、偏らずにある程度3つのポジションをいけるように準備はしています」と、打球捕を受け準備した。秋季練習を見ても、センターで打球捕する日もあれば、ライトで打球捕という日もあり、毎日違うポジションで打球捕を行っていた。さらに外野だけでなく、ファーストでも10試合に出場。守備面での貢献度も高かった。
スタメン、代打、代走、守備固めとなんでもこなせる岡がいることで、選手起用という面で言えば、首脳陣にとっては幅が広がり、とても助かる存在だったのではないだろうか。難しい役割の中で、その期待に応え続ける岡はもっと評価されるべき選手だろう。
▼ 岡大海の今季成績
98試 率.217(207-45) 本6 点19 盗12
スタメン:56試 率.201(184-37)本6 点15 盗10
途中出場:42試 率.348(23-8)本0 点4 盗2
<途中出場の内訳>
代打:13試 率.455(11-5)本0 点3
代走:9試 2盗塁 6得点
守備:20試(一塁:2試合、左翼:5試合、中堅:2試合、右翼:13試合)
取材・文=岩下雄太