楽天入りが決まった前ナショナルズのマイケル・フランコ内野手

◆ 他球団の左投手に総じて苦戦

 楽天は1日、メジャー通算130本塁打の実績を持つ前ナショナルズのマイケル・フランコ内野手(30)と契約合意に達したと発表した。11月中旬には中日との交換トレードで阿部寿樹内野手(33)を獲得。長打力を兼ねる右打者2人の加入は弱点を補う的確な補強と言える。

 リーグ4位に終わった2022年の楽天。100試合以上出場したレギュラー格の野手は浅村栄斗、島内宏明、鈴木大地、辰己涼介、小深田大翔、西川遥輝の6人。このうち右打者は浅村だけで、今季も“左打者偏重”のラインナップを余儀なくされた。

 結果的に他球団の左投手に苦しめられた。リーグ連覇を許したオリックスには田嶋大樹を9度もぶつけられ、対戦成績は0勝5敗、防御率2.28。9試合で7度のクオリティ・スタート(6回以上、自責点3以下)達成を許すなど、毎回同じようにやられ1度も黒星をつけることができなかった。ロッテの左腕・小島和哉との対戦は2勝1敗で白星こそ先攻したが、対戦防御率は1.52と苦戦。その他、日本ハムの加藤貴之、ソフトバンクの和田毅にはそれぞれ4敗を喫するなど、他球団の先発左腕に総じて苦しめられた。

 特にリーグ優勝&CS争いが佳境を迎えた9月以降は、全14敗中8試合が先発左腕との対戦試合。上述の加藤や和田だけでなく、若手左腕のロッテ・本前郁也、日本ハム・根本悠楓が先発した試合も敗れ、楽天は9月以降の26試合を11勝14敗1分けと負け越した。

◆ ギッテンス残留、前巨人のウレーニャを育成で獲得

 楽天は慢性的に若手の右打者が育っておらず、コロナ禍の近年は、他球団と同様に外国人野手の不発に泣かされている。よって、新外国人・フランコにも過度な期待は禁物だが、やはりメジャー通算130発の実績は魅力的だ。

 仮に再び外国人が誤算になったとしても、涌井秀章とのトレードで獲得した阿部がいる。今季は中日で133試合に出場し、打率.270、9本塁打、57打点、OPS.735をマーク。中日打線全体が低調だったこともあり中心選手としては物足りない成績に映るかもしれないが、そこは適材適所。楽天打線は浅村と島内の中軸が安定しており、そのうしろに阿部が控える新打線は相手投手にとって厄介だろう。

 また今月2日には、同じ右打者のクリス・ギッテンスの残留が発表された。1年目の今季は左手首の骨折もあり、21試合の出場で打率.242、0本塁打、8打点と完全に期待ハズレ。それでも、二軍戦では15試合で打率.351、4本塁打、8打点、OPS 1.230と格の違いを見せており、一軍でも出塁率は.365と高め。2年目の大爆発に期待がかかる。

 さらに、前巨人のエスタミー・ウレーニャを育成で獲得。今季イースタン・リーグ打点王に輝いた23歳は守備面での課題が多いものの、指名打者制のパ・リーグで大化けする可能性を秘める。

 上述の4選手はいずれも内野手登録だが、阿部やフランコは複数ポジションを守れ、選手起用の幅は広がる。9日には初開催となる現役ドラフトを控えるが、現時点で手薄な右の大砲候補をしっかりと獲得。10年ぶりの優勝へ向け、戦力を整えてきている。

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現在4年連続4位とAクラスにあと一歩の戦いが続いているが、若手は宗山、中島、中堅には辰己、村林、藤平、ベテランには岸、浅村などがおり、そこに11年ぶりに日本球界の前田健太らを補強。若手、中堅、ベテランが噛み合えば、優勝も見えてくる。

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