覚悟の先発挑戦…ローテ争いへ
西武の平良海馬投手(23)は4日、今オフ2度目の契約更改交渉に臨み、7000万円アップの年俸1億7000万円で合意。来春から先発転向に挑戦することも決まったことを明かした。
平良は今季リーグ最多の61試合にリリーフ登板し、防御率1.56、35ホールドポイントを挙げ、最優秀中継ぎのタイトルを獲得。“勝利の方程式”の一角を担い、チームのAクラス浮上に大きく貢献した。
2日の交渉では来季の起用法を巡り、先発転向を希望する平良と、リリーフ起用したい球団との間で話がまとまらず保留。中1日を空けて再び交渉に臨んだこの日、平良が“先発挑戦の権利”を勝ち取る格好で合意にこぎつけた。
平良は「(先発を)来年からやらせていただくことになりました」と本格的な先発転向が決まったことを名言。20年シーズン開幕前には練習試合1試合の登板で“先発失格”となっていたが、「他の先発投手と同様に何度かチャンスはあげると言ってもらえた。不平等さみたいなものを感じていて、そこが解消されたので良かったです」と話した。
来年3月にはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が開催され、中継ぎ投手として侍ジャパンに選ばれる可能性もあったが、先発投手として調整を優先するため代表を辞退する意向も表明。将来的なメジャー挑戦の意思も口にし、WBCは自らをアピールする絶好の場にもなりえたが、「先発としてチームで挑戦して、まずはライオンズで貢献したい」と、来春の先発ローテーション争いに集中する姿勢を示した。
まず、先発投手として目指すのは、今季チーム最多175回2/3を投げたエース・髙橋光成。平良は「174、5(イニング)投げていて、それ以上投げていたらベスト」と、より多くのイニング数を投げることを目標に掲げ、自主トレをともにする「光成さんから学んだり、追い越せるように頑張っていきたい」と意気込んだ。
平良にとっては約3年ぶりの先発再挑戦。代表入りもスパッと諦めた覚悟のトライで今度こそ開幕ローテーション入りなるか。視線が集まる。