「感謝しかない」
来年3月のWBCに出場する侍ジャパン・栗山英樹監督(61)が10日、さいたま市内で開催された『NIPPON EXPRESS×侍ジャパン』野球教室に特別講師として参加した。
野球教室終了後にはメディアの取材に応じ、エンゼルスの大谷翔平選手、パドレスのダルビッシュ有投手に続いて、WBCへ参加する意思を表明したカブス・鈴木誠也選手(28)についてもコメント。
メジャー2年目のシーズンを控える鈴木にとっては、代表活動に参加することでイレギュラーな調整を強いられる側面もあるが、「自分(自身)のことではなくて、日本の野球のためにという思いには感謝しかない。大変な決断だったと思う」と感謝した。
指揮官は今夏にメジャー視察した際に、鈴木が新天地でもがき苦しむ姿も目にしていたようで、「8月に行った時もちょうど誠也が自分のバッティングができない時期でもあったし、いろいろ難しい決断というのもあった。『監督行きます』と言ってくれた時には、逆に申し訳ないというか、すまんな誠也、という気持ちもあった」と、複雑な胸の内を明かした。
「ただ、それ以上にこれからの日本野球、これからの野球という、メジャーリーグもそうだけど、いま本当に(野球界が)過渡期にきているのは間違いない。そういうことを僕以上にアメリカに行っている選手たちは考えてくれて、誠也に限らずああいう決断をしてくれたのは感謝しかない。『僕が』とかじゃなくて、『日本が』というのを、彼らが次の野球のためにやらなければいけないことというのを理解しながら決断してくれた。それについては感謝しかない」と繰り返した。