牧秀悟から継承「先輩に負けないように」
DeNAのドラフト1位ルーキー・松尾汐恩捕手(18=大阪桐蔭高)が7日、球団施設『DOCK OF BAYSTARS YOKOSUKA』内にある選手寮・青星寮に入寮した。
会見に応じた松尾は「あらためてベイスターズの一員になったんだと実感が湧いてきました」と第一声。主砲の牧秀悟が使用していた部屋を割り当てられ、「こんなにいい部屋を与えてもらったので、いい環境の中で頑張っていきたいな」と決意を新たにした。
入寮時に持参したものは、アルファベット表記の名前「Shion」がぎっしりと記されたブランケット。「桐蔭の仲間が作ってくれたので、大きな壁にぶち当たったときはこれを思い出して、みんなでやってきたことを思い出してやっていこうと思います」と高校の仲間が贈ってくれたオリジナルの一品を紹介した。
このオフは「毎日バットを振ったりと、休まずに体作りを第一にやってきました。食べて、いつもより強いトレーニングを」と無休で体作りに励み、「81キロくらいから83キロ」へ約2キロの増量に成功。「トレーニングしているときでも強くなったなと自分でも実感しています。重さも持久も強くなっている」と身体の変化を感じているようだ。
また、大阪桐蔭OBのロッテ・藤原恭大選手(22)と会食する機会もあり、「プロ野球の世界やピッチャーの感じ、球場の雰囲気など聞かせてもらいました」とアドバイスを受けた。
牧の部屋を引き継ぐ格好となり、「先輩に負けないように自分もやっていきたいと思っています。勝負強いバッティングであったり、気持ちの強さってところを自分も見習いながら頑張っていきたい」と“出世部屋”の継承も誓った。
8日には新人合同自主トレもスタート。「キャッチャーとしての経験を積んでいかないといけないのと、それ以上に基礎を最初は鍛えていかないといけない」と本格始動を前に意気込みを語り、「もうベイスターズの一員なので、チームの戦力となれるようにこれからも頑張っていきたい」と目を輝かせた。
余暇で使用するモノは持参せず、プロの第一歩を踏み出した松尾汐恩。大きな志とともに走攻守が揃った新時代の万能捕手への道を切り拓く。
取材・文・写真=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)