一軍は沖縄県金武町、二軍は久米島で実施
楽天は17日、2月1日から始まる春季キャンプのメンバー振り分けを発表。昨秋のドラフトで獲得した1位の荘司康誠投手(立教大)、2位の小孫竜二投手(鷺宮製作所)、3位の渡辺翔太投手(九州産業大)、4位の伊藤茉央投手(東農大北海道オホーツク)の上位指名4投手は揃って一軍スタートとなった。また、中日とのトレードで獲得した阿部寿樹内野手、メジャー通算130本塁打の実績を持つマイケル・フランコ内野手も一軍メンバー入り。新戦力豊富な楽天キャンプの見どころを探る。
●“左偏重”解消へ右打者を大量獲得、守備位置にも注目
昨季は左打者偏重のラインナップを余儀なくされ、他球団の先発左腕に総じて苦しめられた楽天打線。オフには中日の正二塁手だった阿部をトレードで、新外国人野手ではメジャー通算130本塁打のフランコを獲得した。ドラフトでも5位でフルスイングが魅力の平良竜哉(NTT西日本)を指名。その他にも2年目を迎えるクリス・ギッテンス、現役ドラフトで獲得した前広島の正隨優弥、育成契約を結んだ前巨人のエスタミー・ウレーニャら、長打力を秘める多くの右打者が一軍キャンプメンバーに名を連ねた。新打線の並びとともに、守備のやりくりにも注目。複数ポジションを守れる選手が多く、キャンプ期間中は目まぐるしく守備位置が入れ替わりそうだ。
●昨季の先発防御率はリーグワースト、新人ら若手の台頭に期待
昨季の先発防御率はリーグワーストの3.72。田中将大、岸孝之、則本昂大と頼りになる軸はいるものの、早川隆久が5勝9敗、瀧中瞭太は2勝9敗に終わるなど、4番手以降の先発が安定感を欠いた。投手陣強化へ、昨秋のドラフト指名は支配下6選手中5名が大卒・社会人出の投手。ドラ1・荘司、ドラ2・小孫らが起爆剤となり、高齢化が危惧される先発陣全体の若返りに期待したい。
●守護神・松井裕につなぐブルペン強化へ
昨季の救援防御率は3.03だったが、オリックス、ソフトバンク、西武のAクラス3球団は揃って2点台。ライバルに競り勝つためにはブルペン整備も強化ポイントのひとつだ。オフに4シーズン在籍したアラン・ブセニッツが退団し、新たに左腕のマニー・バニュエロスを獲得。ただ、石井一久監督はバニュエロスを先発起用する見込みで、今後新たな助っ人リリーバー獲得の動きがありそうだ。昨季は西口直人がセットアッパーとして飛躍し、新人だった宮森智志は初登板から22試合連続無失点の日本タイ記録をマーク。昨春のキャンプでアピールした小峯新陸など、今年も若手の底上げに期待したい。
楽天キャンプの現時点のメンバー振り分けは以下の通り。
【一軍:沖縄県金武町】
<投手>
松井裕樹、岸孝之、マニー・バニュエロス、則本昂大、田中将大、荘司康誠、小孫竜二、高田孝一、渡辺翔太、内間拓馬、伊藤茉央、松井友飛、藤平尚真、藤井聖、西垣雅矢、鈴木翔天、瀧中瞭太、辛島航、西口直人、小峯新陸、内星龍、宮森智志、佐藤智輝、福森耀真
<捕手>
太田光、炭谷銀仁朗、安田悠馬、堀内謙伍
<内野手>
小深田大翔、浅村栄斗、阿部寿樹、茂木栄五郎、鈴木大地、マイケル・フランコ、黒川史陽、平良竜哉、山﨑剛、伊藤裕季也、クリス・ギッテンス、渡邊佳明、入江大樹、エスタミー・ウレーニャ
<外野手>
辰己涼介、吉野創士、田中和基、島内宏明、小郷裕哉、正隨優弥
【二軍:沖縄県久米島町】
<投手>
塩見貴洋、安樂智大、早川隆久、酒居知史、弓削隼人、宋家豪、津留﨑大成、髙田萌生、泰勝利、石橋良太、林優樹、吉川雄大、引地秀一郎、王彦程、古賀康誠、清宮虎多朗、竹下瑛広
<捕手>
田中貴也、石原彪、水上桂、江川侑斗
<内野手>
銀次、横尾俊建、村林一輝、永田颯太郎、澤野聖悠、辰見鴻之介
<外野手>
西川遥輝、岡島豪郎、前田銀治、武藤敦貴、和田恋、柳澤大空、大河原翔