うるま市と宜野座村は車で約40分ほどの距離
阪神は19日、2月1日から沖縄県宜野座村で始まる春季キャンプの一軍メンバーを発表した。新外国人のシェルドン・ノイジー外野手や現役ドラフトで獲得した大竹耕太郎ら、期待の新戦力が一軍メンバー入り。復活を目指す髙山俊外野手も2年ぶりに一軍で春季キャンプを迎える。
ドラフト1位の森下翔太外野手(中央大)ら、新人7選手は全員が二軍スタート。今年は二軍も沖縄県うるま市に拠点を置き、キャンプ期間中は頻繁な選手の入れ替えが予想される。岡田彰布監督が再び一軍を指揮し、2005年以来の“アレ”を目指す阪神。その土台作りとなるキャンプの見どころを探る。
●刷新される二遊間、中野は二塁へコンバート?
岡田監督はルーキーから2年連続で正遊撃手を務めた中野拓夢の二塁コンバートを示唆。新たな遊撃手候補として俊敏性が売りの小幡竜平、肩の強さを再評価している木浪聖也を挙げている。日本ハムとのトレードで獲得した渡邉諒も楽しみな存在。長打を広角に打てるパンチ力が魅力で、渡邉諒が二塁に収まれば中野が遊撃に戻る可能性もゼロではないだろう。岡田監督は2004年からの第一次政権でも、二遊間を再構築し翌年のリーグVにつなげた実績がある。二遊間争いは今キャンプ最大の注目ポイントだ。
●外野争いも注目、新外国人や井上&前川ら若手に期待
指揮官は佐藤輝明を三塁に固定する方針を示しており、現状、外野のレギュラーは中堅・近本光司のみ。両翼は空席となっている。正左翼手の本命は前アスレチックスのノイジー。同じ新外国人のヨハン・ミエセスの大化けにも期待がかかる。右翼はまず若手に競わせる方針と見られ、井上広大、前川右京と期待の和製大砲候補が一軍メンバー入り。髙山、島田海吏、板山祐太郎といった中堅どころの押し上げにも期待だ。右足のコンディション不良で二軍スタートとなるドラ1・森下も、いずれ競争に加わってくるとみられる。ハイレベルなアピール合戦に期待したい。
●勝ちパターン再編にも岡田色、新守護神は侍内定の湯浅?
昨季は抑えを任されたカイル・ケラーが開幕戦でつまずき、ここからチームは悪夢の開幕9連敗を喫した。代役守護神の岩崎優は28セーブを挙げたが、6敗を喫するなど不安定。勝ちパターンの再編は急務だ。岡田監督は昨季主に勝ち試合の8回を担当し、最優秀中継ぎ賞に輝いた湯浅京己をクローザーに据える方針。そして7回、8回を担うセットアッパー要員に経験豊富な岩崎や在籍2年目のK・ケラー、さらに新外国人右腕のジェレミー・ビーズリーが加わることになりそうだ。湯浅は3月に開催されるWBCメンバーに内定しており、シーズン開幕へのアジャストが難しい状況。それでも、浜地真澄、石井大智ら楽しみな若手は多く、熾烈な開幕一軍入り争いからも目が離せない。
阪神春季キャンプの一軍メンバーは以下の通り。
【一軍:沖縄県宜野座村】
<投手>
岩崎優、岩貞祐太、西純矢、西勇輝、青柳晃洋、ブライアン・ケラー、伊藤将司、才木浩人、浜地真澄、村上頌樹、カイル・ケラー、島本浩也、桐敷拓馬、大竹耕太郎、加治屋蓮、岡留英貴、湯浅京己、石井大智、岩田将貴、ジェレミー・ビーズリー
<捕手>
梅野隆太郎、坂本誠志郎、榮枝裕貴
<内野手>
木浪聖也、大山悠輔、熊谷敬宥、佐藤輝明、渡邉諒、糸原健斗、小幡竜平、中野拓夢、植田海、原口文仁
<外野手>
近本光司、シェルドン・ノイジー、髙山俊、井上広大、島田海吏、ヨハン・ミエセス、前川右京、板山祐太郎