昨季はキャリアハイ更新の11勝
DeNAの大貫晋一が22日、「DOCK OF YOKOSUKA BAYSTARS」で自主トレを公開。
昨季は1年間ローテーションを守り切って自己最多の11勝をマーク。チームの2位浮上に貢献した右腕が、新シーズンに向けた意気込みを語った。
このオフはさらなる飛躍に向け、12月から3週間にわたりフロリダの施設でトレーニングを敢行。
「行った施設にはメジャーリーガーもたくさんいましたし、環境もすごく良かったです。挙げたらキリがないくらい収穫はあったと思います」と目を輝かせた大貫。「日本にはないような器具もあって新鮮でした。こういうトレーニングをしているんだという新しい発見もありました」と充実感を漂わせる。
“豆苗”のニックネームを持つほどの痩身ではあるが、「体重は増えて帰ってくることができました。3キロ増で今もキープしています」とし、毎年掲げているウエイトアップにも見事に成功。
施設のピッチングスタッフからはフォームのコーチングも受け、「トップを作る部分や下半身の使い方」を意識。「腕もコンパクトにするためにグラブを割る位置を遅らせる。膝が中に入ることがあるのでなるべくそのままの状態で押せるように」といった改良を経て、「リリースが強くなった自覚はあります」と早くも手応えを実感しているようだ。
「責任感を持ってやっていきたい」
帰国後も調整に余念はなく、「ブルペンにも4回入りましたし順調だと思います。もちろん、2月1日にブルペンに入れるようにやっています」とここまでの歩みは順調そのもの。
初の開幕投手に向けても「その思いは変わっていないです」と堂々と宣言。「結果がもちろん一番大事だと思うんですけど、野球に対する姿勢だったり、人間的なところも見られていると思う。自分がチームにどういう影響を与えるか考えながら、責任感を持ってやっていきたい」と気を引き締めた。
チームの右腕では、三浦大輔監督以来となる“2回目の2ケタ勝利”を経て、2023年はさらなる高みへ。
着実に階段を登ってきた男は、5年目の今季ついにチームの顔へとステップアップを遂げることができるか。背番号16は覚悟を胸に“3.31”を見据える。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)