ドラフト1位・浅野は二軍スタート
巨人の2023年春季キャンプが2月1日から始まる。1月21日にメンバー振り分けが発表され、新外国人のルイス・ブリンソン外野手、現役ドラフトで楽天から移籍したオコエ瑠偉外野手ら、期待の新戦力が一軍メンバーに多数名を連ねた。新人ではドラフト2位の萩尾匡也外野手(慶応大)、4位の門脇誠内野手(創価大)、5位の船迫大雅投手(西濃運輸)の3名が一軍入り。1位の浅野翔吾外野手(高松商高)は二軍スタートとなった。現在2年連続シーズン負け越し中の巨人。巻き返しへの土台作りとなる春季キャンプの見どころを探る。
●新ローテ候補の助っ人3投手、山﨑伊や井上ら若手にも期待
昨季のチーム防御率は12球団ワーストの3.69。先発陣は外国人投手の誤算もあり、規定投球回をクリアしたのは戸郷翔征と菅野智之の2投手だけだった。ローテ再建へ、新たな先発候補として大型左腕のフォスター・グリフィン、同じく左腕で昨季のメキシカンリーグ最優秀投手ヨアンデル・メンデス、さらに本格派右腕のタイラー・ビーディを獲得。救援候補のヨアン・ロペスを加えた新外国人投手4名は、2月1日から揃ってキャンプインする予定となっている。既存戦力の底上げにも期待。昨季5勝を挙げた山﨑伊織、同じく5勝をマークし2年目を迎える赤星優志、そして昨年の侍ジャパン戦で快投を見せた井上温大ら、一軍メンバーには期待の若手も多く含まれた。
●不安定だったリリーフ陣、勝ちパターン強化も急務
昨季はブルペン陣も安定感を欠き、先発防御率(3.64)より救援防御率(3.78)が悪かったのは、セ・リーグで巨人のみだった。守護神・大勢につなぐセットアッパー役の確立は急務。「契約を結んだ読売ジャイアンツに集中したい」と、WBCキューバ代表を辞退した最速161キロの新助っ人右腕・ロペスにかかる期待は大きい。最速151キロのドラ5サイド右腕・船迫、元育成の大型右腕・菊地大稀も一軍スタート。腰痛からの完全復活を目指す中川皓太と育成契約で新加入した元DeNAの三上朋也、二軍スタートとなった経験豊富なリリーバーたちにも注目だ。
●顔ぶれ激変の外野陣、育成の鈴木大和はサプライズ選出
外野の一軍キャンプメンバーは激変。昨シーズン巨人で出場した選手は丸佳浩とアダム・ウォーカーのみだ。最大の補強は前サンフランシスコ・ジャイアンツのブリンソン。まだ28歳と若く、メジャー通算28本塁打のパンチ力だけではなくスピードを生かした守備と走塁も魅力だ。5年ぶりに復帰した長野久義、現役ドラフトで獲得したオコエ、そして期待のドラフト2位・萩尾も一軍スタート。サプライズ選出は育成の鈴木大和。チーム屈指の脚力が売りで、“尚広2世”として大きな期待を寄せられている。
巨人キャンプのメンバー振り分けは以下の通り。
【一軍:宮崎市「ひなたサンマリンスタジアム宮崎」ほか】
<投手>
大勢、菅野智之、山﨑伊織、戸郷翔征、今村信貴、山田龍聖、フォスター・グリフィン、鍵谷陽平、赤星優志、タイラー・ビーディ、高梨雄平、船迫大雅、ヨアンデル・メンデス、堀田賢慎、菊地大稀、井上温大、ヨアン・ロペス
<捕手>
小林誠司、大城卓三、岸田行倫
<内野手>
湯浅大、吉川尚輝、中島宏之、坂本勇人、中田翔、松田宣浩、岡本和真、門脇誠、秋広優人、増田陸
<外野手>
長野久義、丸佳浩、萩尾匡也、ルイス・ブリンソン、アダム・ウォーカー、オコエ瑠偉、鈴木大和
【二軍:宮崎市「ひなたひむかスタジアム」ほか】
<投手>
畠世周、鍬原拓也、田中千晴、直江大輔、石田隼都、大江竜聖、代木大和、京本眞、川嵜陽仁、木下幹也、戸田懐生、松井颯、谷岡竜平、中川皓太、三上朋也、高木京介、山本一輝、横川凱、堀岡隼人
<捕手>
山瀬慎之助、喜多隆介、亀田啓太
<内野手>
増田大輝、廣岡大志、若林晃弘、中山礼都、北村拓己、菊田拡和、香月一也
<外野手>
石川慎吾、岡田悠希、重信慎之介、浅野翔吾、松原聖弥、梶谷隆幸
【三軍:宮崎県都城市「高城運動公園野球場」ほか】
<投手>
笠島尚樹、髙田竜星、奈良木陸、田村朋輝、吉村優聖歩、富田龍、山﨑友輔、太田龍、森本哲星、鴨打瑛二、阿部剣友、田中豊樹
<捕手>
坂本勇人、大津綾也、前田研輝
<内野手>
加藤廉、中田歩夢、ホセ・デラクルーズ、相澤白虎、岡本大翔、北村流音
<外野手>
笹原操希、フリアン・ティマ、三塚琉生、大城元、保科広一
【立ち上げ班(二軍)】
<投手>
髙橋優貴、平内龍太、伊藤優輔、花田侑樹
<捕手>
萩原哲
<外野手>
立岡宗一郎