大谷が日本人唯一のトップ10入り
MLB公式サイトは日本時間3日、ポジション別の選手ランキング上位10人から漏れた有力選手として、WBC日本代表の吉田正尚選手(レッドソックス)とラーズ・ヌートバー選手(カージナルス)を選出した。
毎年恒例となっているメジャーリーグ専門チャンネル『MLBネットワーク』によるポジション別トップ10の発表が終わり、日本人選手では大谷翔平選手が先発投手部門6位で唯一選出。
MLB公式サイトのブライアン・マーフィー氏は「MLBネットワークの『トップ10プレイヤー』には選出されていないが、彼らの時代は近づいている。2024年版のトップ10には名前を連ねている可能性がある」として、トップ10入りを逃した有力選手を各ポジションから1人ずつピックアップ。吉田は左翼手、ヌートバーは右翼手のブレーク候補に選出された。
今季の成績予想も…昨季同様ならトップ10間違いなし
吉田について、マーフィー氏は「彼が“ネクスト・イチロー”になるとは思えないが、ブライス・ハーパー(フィリーズ)のような得点貢献能力を持った選手になれるだろうか?ある成績予想システムは“そのように活躍できる”と予想している」と、吉田も憧れる強打者の名前を引き合いに出して太鼓判。
データ情報サイト『ファングラフス』の“スチーマー”という成績予想システムは、吉田が今季122試合に出場し、打率.298、出塁率.388、長打率.479、18本塁打を記録すると算出。打者の得点貢献を表す「wRC+(weighted Runs Created plus)」という指標では、チームトップの140wRC+(※平均的な打者の1.4倍貢献)をマークすると予想されている。
マーフィー氏は「2023年の彼の成功は、どれだけ早く新しい環境に慣れることができるか次第。それは誰も予想できないこと。しかし、スチーマーが予想した『140wRC+』という成績をメジャー1年目に残せば、これは21年以降の左翼手でヨルダン・アルバレス(アストロズ)とタイラー・オニール(カージナルス)しか達成していない記録を達成したことになる」と続けた。
一方、今季がメジャー3年目となるヌートバーについては、有望株のライバルが台頭してくることでポジションを失う可能性もゼロではないとしながらも、昨季は打率等の成績以上に打球の質を表す指標などが優れていた点を指摘。
昨年8月1日以降に記録したOPS.847とwRC+140という成績は、アーロン・ジャッジ(ヤンキース)、ジョーイ・メネセス(ナショナルズ)、ムーキー・ベッツ(ドジャース)、カイル・タッカー(アストロズ)に続く右翼手で5番目に優れている数字だったという。
マーフィー氏は「彼が今夏も同様のスタッツを残せば、間違いなく来年の右翼手トップ10に入ってくるだろう」と、吉田同様にヌートバーも“トップ10”の仲間入りを果たす可能性を秘めている有力選手の1人だと紹介した。