一軍の実戦で初安打
「結果として(安打が)出たというのは、素直に良かったと思います」
ロッテの高卒3年目・西川僚祐が、一軍の実戦で初安打を放った。
西川は昨季までの2年間公式戦での一軍出場がなく、練習試合、エキシビションマッチといった一軍の実戦でも過去2年間は7打数0安打だった。11日に行われた楽天モンキーズとの国際交流試合は外野の守備から途中出場し、7回の第1打席は一邪飛に倒れたが、3-1の9回一死走者なしで迎えた第2打席、1ボール1ストライクから真ん中にきたスライダーを振り抜きレフトへ二塁打を放った。これが西川にとって、一軍での実戦初安打となった。
思いっきり振れた?
西川は1年目はタイミングを取るのに苦労していたが、昨季は「試合前の打撃練習からしっかりと試合を意識しておもいっきり強く振れているということが理由だと思います」と思いっきり強く振ることでタイミングをしっかり取れるようになり、ファームでは1年目の打率.157から2年目の昨季は8月にリーグトップの月間打率.386、月間27安打を放ちファーム月間MVPに輝くなど、打率.276をマークした。
実戦に向けて8日に行った取材で西川は「キャンプはまだこれから実戦的な練習が増えてくると思うので、そこでどんどん自分で思い切りバットを振って、初球から振ることをアピールできたらいいかなと思います」と思いっきり振ってアピールすることを誓っていた中で安打を放った。
この日、安打を放った打席では“思いっきり振る”ことはできたのかーー。西川は「それはダメでしたね。基本真っ直ぐを狙って打ちにいく中で、変化球はああいう力のないスイング。思いっきり振れたと言われたら全然ですね」と反省した。
本人は反省の一打も「試合で形は良くなかったですけど、(安打が)出てくれたのでホッとしました」と、とにかくどんな形であれ一軍へ生き残っていくためには“結果”が求められる。その中で1本出たことに意味がある。これから練習試合、オープン戦と続いていく中で、結果とともに内容を上げていき、開幕一軍を掴んでいきたいところだ。
取材・文=岩下雄太