NPB対外試合初安打
「一番は今年、開幕一軍を目指して、さらに結果を求めてやっていけたら一番いいかなと思います」。
高卒3年目のロッテ・西川僚祐は14日から始まった沖縄本島遠征メンバーにも選ばれ、開幕一軍を目指した戦いに参戦している。
今年最初の実戦となった11日の楽天モンキーズ戦、途中出場すると3-1の9回一死走者なしの第2打席、1ボール1ストライクからのスライダーをレフト線に弾き返す二塁打。「初試合で形は良くなかったですけど、(安打が)出てくれたのでホッとしました」。プロ3年目で一軍の実戦で初安打を記録した。
今季初実戦で結果を残したが、14日から始まった沖縄本島の練習試合では17日終了時点で8打席立って7打数0安打だった。レフトの守備から途中出場した18日の楽天との練習試合、1-14の7回二死走者なしの第1打席、内星龍が2ボール2ストライクから投じたストレートをレフト前に安打を放った。この1本をきっかけにしていきたいところだ。
一軍定着へ必要なこと
1年目の21年はファームで打率.157と苦労したが、昨季は「試合前の打撃練習からしっかりと試合を意識しておもいっきり強く振れているということが理由だと思います」と思いっきり強く振ることでタイミングをしっかり取れるようになり、8月にファーム月間MVPに輝くなどファームでシーズンの打率.276をマークした。
このオフは「とにかく全身の力を1点に集中するようにというのを意識」してバットを振った。
春季キャンプでは、内田順三臨時打撃コーチから熱心に指導を受ける場面が多く見られた。西川は春季キャンプ中の取材で、「内田さんには細かく色々教えてもらっていますけど、特に大きく形を変えようということではないので、基本的なことを教えてもらっている。自分の中で思い切り振ることだけは変えないでいこうと思っています」と、自身の“スタイル”を貫く姿勢を見せていた。
2年間ファームで経験を積み、3年目を迎える。近年の高卒野手は2年目までみっちりファームで実戦経験を積み、安田尚憲、山口航輝は3年目に一軍定着した。
西川は3年目に一軍定着するために必要なことは何だと考えているのだろうかーー。
「一番は1年間戦い抜く、体の体力的な部分であったり、技術面ではまだまだ一軍で出たら結果を残せるかわからない部分の方が大きいと思うので、もっと意識してやりたいなと思います」。
同学年の山本大斗とともに3年目に一軍に定着できれば、選手個人だけでなく、“常勝軍団”を目指すチームの未来も明るくなる。まずは結果を残して、安田、山口と同じように3年目で開幕一軍を掴みたい。
取材・文=岩下雄太