「おかわり」村上と再戦も…
侍ジャパンのダルビッシュ有投手(MLBパドレス)が21日、ライブBPに登板。実戦形式で24球を投じた。
休日返上での調整を経て迎えた代表合宿第2クール初日。スタッフ含む野手も守りについた状態でひなたサンマリンスタジアム宮崎のマウンドに上がったダルビッシュ。甲斐拓也(ソフトバンク)とバッテリーを組み、打者6人に対し変化球も交え24球。安打性の打球は3本だった。
球場が沸いたのは、1人目の打者・村上宗隆(ヤクルト)との対戦。カウント1ボール・2ストライクから4球目に投げた速球を弾き返されると、大きな弧を描いた打球はバックスクリーンに吸い込まれた。
規定により壮行試合で登板できないダルビッシュにとっては、打者相手に投げる貴重な機会で「感覚を確かめる」マウンドだった。
スイッチが入った三冠王に仕留められた1球については、「打った瞬間にいったかなと思ったので。でもこんなところで公開処刑されて悲しいです」と報道陣の笑いを誘う。
「ツーシームをインコースから入れようとしたんですけど、真ん中高めに吹き上がって。でもあの球はそんなに簡単にメジャーのバッターでも打てないので、一発で打たれたのでびっくりしました」
仕留められたボールは“失投”だったが、昨季シーズン歴代2位の56本塁打を放った若き大砲の凄みも感じる対戦だった。
その後は、近藤健介(ソフトバンク)に中安打を許したものの、大城卓三(巨人)と岡本和真(巨人)、牧秀悟(DeNA)に対しては安打性の当たりはゼロ。
予定の20球を越え、「もう一回」と再戦を要求した村上に、今度は1球目が一ゴロ、2球目の外角スライダーは左前に運ばれたところで、ダルビッシュはマウンドを降りた。
村上に対しては6球を投じて1本塁打含む2安打。「“おかわり”しといてしっかり打たれるていう恥ずかしいあれでしたけど。(2安打目のスライダーは)結構簡単に通る球なんですけど、それをしっかり待って逆方向に軽打してきた。本人はスライダー来ると思いましたと言っていたので、頭がいいんだなとも思いました」。
今後もライブBPで本大会へ向けた調整を進める予定で、次回は「また違った状態でいけると思う。みんな対戦したいと言ってくれているので、そことのバランスもあると思いますけど、また対戦したい」と村上との再戦を心待ちにしていた。