負傷した鈴木誠也の辞退に伴い追加招集
NPBエンタープライズは1日、脇腹の故障によりワールド・ベースボール・クラシック(WBC)野球日本代表「侍ジャパン」を辞退した鈴木誠也選手(MLBカブス)の代替選手として、ソフトバンクの牧原大成選手(30)を追加招集することを発表した。背番号は「5」に決定。6日から始まる大阪での強化試合からチームに合流見込みだという。
1日にバンテリンドームでメディアの取材に応じた栗山英樹監督は「本人が一番悔しいし、本人が一番辛いと思う」と無念の出場辞退となった鈴木の胸中を推し量り、「去年メジャーでも悔しい思いをした中で、何が何でもと向かっていったシーズンだっただけに、早く怪我を治して大活躍してほしい」と早期回復を願った。
続けて、「鈴木誠也選手の代わりというのは日本の野球界には(いない)」と前置きしつつ、「今のメンバーに誰が加わったときに一番幅が広くて、一番勝ちやすい形になりやすいのか、どんな形でも対応できてプラスになっていくのか」とコーチ陣と協議したことを明かし、「これが今のチームで一番勝ちやすい形」と牧原を追加招集することになった理由を説明。
内外野をマルチにこなす牧原に対して、「後から(途中出場)でも先から(先発出場)でも、どこからでも行ける。本当に大きくチームを動かそうとしたときに絶対的な切り札になってくる。本人は大変だと思いますけど、ありがたい選手に参加してもらう。待っています」と期待を寄せた。
牧原は城北高(熊本)から2010年育成ドラフト5位でソフトバンクに入団。2年目の12年に支配下昇格を果たし、昨季は120試合に出場して打率.301(409-123)、6本塁打、42打点、13盗塁をマーク。
内野手登録ではあるが、昨季は「中堅手」として最多64試合に出場。2月末の侍ジャパン壮行試合でも華麗なダイビングキャッチを見せるなど、攻守に渡って存在感をアピールしていた。
WBC初戦まで残り8日。3大会ぶりの優勝を目指す侍ジャパンは、9日に東京ドームで大会初戦・中国戦を戦う。