「一緒になって戦っていただきたい」
野球日本代表「侍ジャパン」は7日、京セラドーム大阪でオリックスと対戦。初回から村上宗隆に3ランが飛び出すなど、序盤の2イニングで一挙7点を奪う猛攻が炸裂。9-1で快勝を収め、3月9日の初戦・中国戦に向けて弾みをつけた。
チームを率いる栗山英樹監督は試合後、招かれたお立ち台で「宮崎の合宿からあっという間。いよいよ勝負がはじまる。きのうは阪神、今日はオリックスの選手の皆さんのおかげで本当に良い準備ができました」と強化試合を総括。
この2戦では「勝ち負けというより、出来る限りひとつのチームになれるように課題を潰してきたつもり」と言い、「選手含め、私が一番優勝したいと思っている。野球が大好きな皆さんと一緒に喜べるように全力で行きますので、応援というよりも、ぜひぜひ一緒になって戦っていただきたいと思います」とスタンドのファンに呼び掛けた。
「これだけの選手たちと野球ができることに感謝」
その後の会見でも、「まだ大会は始まってもいないわけなので、最終的に良い形になるように」とし、時間がない中でとにかく結果よりも調整に努めてきたと語る指揮官。
「良い準備はできたと思います」と自信を覗かせつつも、「打線は上向きな選手も多くなってきましたが、もっともっと力がある選手たちだと思っている。もっと良くなると僕は信じています」とさらなる上積みにも期待を寄せた。
この日はこれまで4番を任せてきた村上宗隆を6番に下げ、メジャー組の吉田正尚を4番に起用。すると吉田は3安打・4打点の大暴れを見せ、村上も意地の3ランを放つなど、いきなりその組み換えが大当たり。快勝の原動力となった。
しかし、打順に関しては「全員がいろいろなところを打てる選手たち。試合に勝てる打順を僕が間違えずに組めるようしっかりと考えて行きたい」と、まだまだ思案中であることを強調する。
今回の強化試合は「メジャーから来た選手たちはなかなか打席に入る機会がなかったので、そこは上位に入れて打席をなるべく回したいと思っていた」と説明。「いろいろな意図があって組まれた打順なので、これが本番用かどうかは別として、しっかりと考えて決めたいと思います」と語った。
このあと1日空けて、9日には初戦の中国戦がやってくる。
「絶好調な人も、まだまだこれからの人もいる。いろいろなバランスはあると思いますが、試合が始まったら僕は選手をすべて信じ切って前に進むだけ。これだけの選手たちと野球ができることに感謝をして、しっかりと力を発揮させてあげられるようにしたい」
史上最強の呼び声高いメンバーを引き連れ、いざ世界一奪還へ。栗山ジャパンの挑戦が、いよいよはじまる。