投打“二刀流”での活躍に期待

　野球日本代表「侍ジャパン」は8日、翌日に控える中国戦に向けて全体練習を実施。チーム初戦の先発を任せられた大谷翔平は、会見で開口一番「まず楽しみにしていますし、初戦なのでチームの勢いとしても初回の入りからしっかり集中して入りたいと思います」と意気込みを語った。


　日の丸を背負い、投打二刀流で出場することについては「WBCは初めてなので、緊張するとは思いますけど、いつも通りの自分らしいプレーをまずはしたいと思いますし、いつも通りの準備の仕方、ゲームの心構えと、そういう感じでやりたいなと思っています」と言い切る。

　さらに「バッティングは何打席か立てたので状態も悪くないと思いますし、向こうではピッチングもしてきて、ブルペンでこっちでは投げて、今日も少し投げて、体の状態もすごくいいので、いつも通りの入りができれば十分に試合はつくれるんじゃないかなと思っています」と自信をのぞかせた。


　チーム合流後は打者として強化試合の2試合に出場し、2本塁打を含む4打数3安打6打点という成績を残したが、投手としての出場はない。それでも、これまで培ってきた経験がそんな不安を一蹴する。世界を相手に戦うチームにとっても、大谷の存在感は計り知れない。
　
　「各国すばらしい選手たちが出場しているので、本当にいい試合ができれば、勝ち負けはもちろんつきものだと思うんですけど、その中で自分たちの野球ができれば、素晴らしい大会になるんじゃないかなと思っています」

　いよいよ明日、侍ジャパンが注目の初戦に挑む。泰然自若の大谷が、チームを3大会ぶりの世界一に押し上げる。


取材・文＝別府勉（べっぷ・つとむ）