ニュース 2023.03.09. 17:35

侍ジャパン強化試合で魅せた若手投手4人の「共通点」とは?

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【野球 WBC2023 強化試合 オリックス対侍ジャパン(野球日本代表)】侍ジャパンの先発・種市篤暉=2023年3月7日 京セラドーム大阪  写真提供:産経新聞社
話題のアスリートの隠された物語を探る「スポーツアナザーストーリー」。今回は、世界一奪回を狙う侍ジャパンの強化試合で存在感を大いに発揮した、4人の若手投手の共通点を探り出し、紹介したい。

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『初回は初めての日本代表で緊張しましたが、ゲッツーを取ってもらって落ち着きました。サポートメンバーとして貴重な経験をさせてもらいありがとうございました』

~『日刊スポーツ』2023年3月7日配信記事 より

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本番前、最後の実戦となった3月7日のオリックス戦を9対1と快勝した侍ジャパン。本塁打を放った山川穂高や村上宗隆らの攻撃陣に注目が集まりがちだが、それを引き出した若きサムライ投手陣の健闘も光った。

その1人は、代表メンバーに代わって先発したサポートメンバー、ロッテの種市篤暉。4回を無安打無失点と文句なしの投球を披露すると、SNS上では #種市はいいぞ のハッシュタグが飛び交う盛り上がりをみせた。

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『もっと真っすぐを速くしたり、スタミナをつけて、プロの1軍で活躍できるように詰めていきたい。三沢市の顔になりたい』

~『日刊スポーツ』2016年10月28日配信記事 より

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こんな殊勝な入団コメントを残してから、いつのまにか今季でプロ7年目。通算成績11勝8敗だけでは語れないストーリーが、種市にはある。コメント通り、大きな夢を抱いて青森からやってきた若者は、高卒3年目の2019年には日本人最高タイ記録(当時)となる23イニング連続奪三振を記録するなどブレイクを果たした。

ところがその翌年、2020年9月に失意の右肘靱帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を経験。翌2021年はリハビリに費やし、昨年2022年4月のファームで復帰登板。8月には1軍復帰を果たすも勝敗はつかず。それでも今季、シーズン中でも #種市はいいぞ のハッシュタグが飛び交えば、完全復活を果たしたと言えるだろう。

そんな種市に続き、いわゆる「お助け侍」として2番手のマウンドに登ったのはロッテの岩下大輝。3回を投げて2安打1失点、2奪三振と好投。素晴らしい投球に「ノーヒットノーランリレー完成か?」と、SNS上は一時騒然となった。

2014年ドラフト3位入団の岩下も、プロ1年目の2015年秋に右肘のトミー・ジョン手術を経験。2020年は7勝(7敗)、2021年は8勝(8敗)をマークするも、2022年3月には再び右肘にメスを入れるクリーニング手術を行うなど、苦難のシーズンが続いていた。それだけに、今回の「お助け侍」としての登板機会で得た自信は、本人にとっても大きな手応えとなったはずだ。

種市、岩下の他、7日の強化試合で「お助け侍」となったのは、クローザーとしてマウンドに登ったオリックスの山﨑颯一郎(やまざき・そういちろう)だ。

昨季の日本シリーズで史上6人目となる3試合連続ホールドを記録した他、クライマックスシリーズでは自己最速&球団日本人最速となる160キロをマーク。投球でも、「吹田の主婦」の異名でもブレイクを果たしたイケメン右腕もまた、プロ3年目の2019年8月にトミー・ジョン手術を受けている。

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『悔しいし、手術が終わってリハビリの段階になっても全然肘が動かないし。投手として復活できるのかな、という思いも多少ありましたね』

『情緒不安定ではないですけど、頑張ろうという思いと同時にすごく悔しい気持ちも出てきて、落ち着かない感じでした』

~『Full-Count』2021年9月28日配信記事 より

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吐露した心中は、トミー・ジョン手術経験者なら誰もが思うことだろう。不安に打ち勝ち、地道なリハビリを乗り越えた強いメンタリティこそ、彼らの唯一無二の武器であり、だからこそ我々プロ野球ファンは完全復活を願わずにはいられない。

そんな3人の有望若手右腕同様、3月6日の侍ジャパン強化試合で登板した阪神タイガースの才木浩人もまた、トミー・ジョン手術経験者だ。2020年のトミー・ジョン手術後、長く辛いリハビリ期間を経験した右腕は、昨季5月に支配下登録選手に復帰。すると、7月には一軍で実に1159日ぶりの白星を手にして、両親が見守るなかのヒーローインタビューで涙を流した。

そんな復活登板同様、強化試合で大谷翔平に“片手膝付きホームラン”を打たれたことは、今後の才木を語る上で大きなファクターとなるのではないだろうか。

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『いい形で追い込んだ後に片手であそこまで打ち返されてしまったので…。僕の中でベストボールを片手でバックスクリーンに運ばれたのは悔しい』

~『日刊スポーツ』2023年3月6日配信記事 より

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その悔しがる姿こそ、さらなる成長の糧。また、大谷に一発を浴びる前、初対決の第1打席では154キロの真っ直ぐで三振を奪うと「才木のすごさが世界にバレてしまう」「才木、(山本)由伸を超えていけ」など、SNS上は賞賛コメントであふれていた。種市や岩下、山﨑らと同様に、大きな収穫を所属球団へ持ち帰り、さらなる飛躍を見せてくれると期待せずにはいられない。

今回の強化試合で好投を見せた4人の若き投手たち。その姿からは、トミー・ジョン手術を経験しても大舞台に戻ってくることができること、さらに成長できることを大いに証明してみせたと言える。

そんな4人の若手投手たちも含め、日本プロ野球に所属する全選手や監督・コーチらが抱くさまざまな想いを背負って戦う侍ジャパン。彼らが世界舞台で大暴れすることを祈願して、“長くて短い”第5回WBC物語を楽しみに待ちたい。

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