走攻守で気迫あふれるプレー
野球日本代表「侍ジャパン」は10日、『カーネクスト 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™ 東京プール 1次ラウンド』韓国戦に臨み、13-4で大勝。試合後のヒーローインタビューにはラーズ・ヌートバーが招かれ、日本のファンの前で勝利の喜びを語った。
この日も「1番・中堅」で先発出場したヌートバーは、0-3とビハインドで迎えた3回の第2打席で反撃の狼煙をあげるセンターへの適時打。一塁塁上ではお馴染みとなった“ペッパーグラインダー”のパフォーマンスもそこそこにガッツポーズを決めて咆哮。喜びを爆発させ、日本のベンチを盛り立てた。
すると、そこから打線が繋がり一挙4得点で大逆転。この試合でもヌートバーが斬り込み隊長としての役割を果たし、チームに勢いをもたらした。
さらに前夜の中国戦に続いて、この日もセンターの守備でスーパープレーを披露。5回表一死一塁の場面で、左中間にフラフラと舞い上がった打球に対し猛チャージをかけると、最後は捨て身のダイビングキャッチ。2番手として奮闘していた今永昇太を救った。
極めつけは7回裏、安打の中野拓夢を一塁に置いて迎えた5打席目でライトへのクリーンヒット。一塁から中野が俊足を飛ばして三塁へと突き進むと、阻止しようとした韓国右翼手の送球が高くなったところを見逃さず、一旦止まっていたヌートバーも二塁へ。まさに“走攻守”すべてで躍動した試合となった。
試合後、東京ドームのお立ち台に登った背番号23は「最高の気分。日本代表のメンバーの一員となれてとても誇りに思いますし、勝つことができて良かったです」と喜びのコメント。
自身の打撃についても、「もちろんヒットも嬉しかったですが、それ以上に勝てたことが一番嬉しい。打線も1番から9番までまんべんなく打ってくれて、投手陣も素晴らしいピッチングをしてくれた。最高です」とし、何よりもチームの勝利を喜んだ。
第4打席では死球を当てられるシーンもあったが、「ちょうど肩のこっていたところにぶつかったので、ほぐれて良かったと思います」とおどけてみせる余裕も。
今やベンチだけでなく球場中のファンも一体となっている例のパフォーマンスに関しても、「チームメイトもファンの皆さんも受け入れてくれて、すごく嬉しい。一体感のあるセレブレーションとなっているので、続けていきたい」と笑顔を見せた。
大歓声に包まれてヒーローインタビューを終えると、最後は「ニッポン、ダイスキ!ミンナ、アリガトーー!」と絶叫。
23時過ぎまで球場に残ったファンに感謝を届け、ファンからも大きな歓声と拍手を受け取っていた。
今では侍ジャパンになくてはならない存在となった“タツジ”。今後の活躍からも目が離せない。