「フルで戦えるようにしっかり頑張ります」。
昨年12月に行われた現役ドラフトでオリックスからロッテに加入した大下誠一郎が、レギュラー奪取に向けてバットで守備で、そして声でアピールしている。
現役ドラフトで移籍が決まった時、「驚きはあったんですけど、寂しいという気持ちもあまりなく、むしろやってやるぞという気持ちに切り替わりました」とすでにロッテで活躍することに目を向けていた。
新シーズンに向けて自主トレではランニングをメインにやってきた。その理由について大下は「メンタル強化、あとは走ったらバッティングも良くなるし、全部に生きてくると思う。ただそれだけです」と明かした。
石垣島春季キャンプでは、「特にやることは変わらない。自分のやるべきことをしっかりやらないといけない」と、三塁でのノックの際、1球、1球「お願いします!」という大きな声がグラウンド中に響き渡った。
大下は2月11日と12日の楽天モンキーズとの国際交流試合、2月14日以降の練習試合での出場はなかったが、ファームでは3月2日のDeNA戦から5日の日本ハム戦にかけて3試合連続安打。2日のDeNAとの春季教育リーグでは2安打、3日の西武との春季教育リーグで4回の第2打席に適時二塁打を放った。
満を持して10日の楽天とのオープン戦から一軍に合流すると、3試合連続で三塁のポジションでスタメン出場。11日の試合で移籍後、オープン戦初安打を放つと、守っても3-5の2回無死走者なしで炭谷銀仁朗が放った三塁線の難しいバウンドを逆シングルで倒れ込みながらも捕球し一塁へ送球してアウトにした。12日の試合ではマルチ安打。さらに6-1の3回無死一、二塁の第2打席では、1ボールから2球目にきっちりとファーストストライクで三塁へ送りバントを決めた。長打だけでなく、小技ができる姿を首脳陣にしっかりと見せつけた。
打撃とともに、“声”も大下の大きな武器。「味方を鼓舞するような声出し。相手をやじるようなことはしない」と、心がける。特にマリーンズはチーム状況が下降気味の時に、ベンチを盛り上げる選手が少ない。そういった意味でも、声でチームの雰囲気を変えることのできる大下は大きな存在となりそうだ。大下と一緒になってベンチで盛り上げる若手選手も出てくれば、さらに良い。
昨年12月に行われた大下の入団会見に同席した吉井理人監督は、「大下選手には内野手のファースト、サードを守れ、長打もあるということで安田のライバルになるくらい頑張ってもらいたい」と期待を寄せる。昨年の後半戦の働き、2月の練習試合で打率.317と打っていた安田尚憲が三塁のレギュラー最有力候補と思われたが、オープン戦に入って打率.133と当たりが止まっている。大下がこの先のオープン戦でも、バットで存在感を示していけば、開幕一軍、開幕スタメンも見えてくる。ここから開幕に向けて、レベルの高い競争をして欲しい。
今までマリーンズにはいなかったタイプの選手で、チームにどんな影響をもたらし、どういう化学反応を起こすのか楽しみだ。
取材・文=岩下雄太
昨年12月に行われた現役ドラフトでオリックスからロッテに加入した大下誠一郎が、レギュラー奪取に向けてバットで守備で、そして声でアピールしている。
現役ドラフトで移籍が決まった時、「驚きはあったんですけど、寂しいという気持ちもあまりなく、むしろやってやるぞという気持ちに切り替わりました」とすでにロッテで活躍することに目を向けていた。
新シーズンに向けて自主トレではランニングをメインにやってきた。その理由について大下は「メンタル強化、あとは走ったらバッティングも良くなるし、全部に生きてくると思う。ただそれだけです」と明かした。
石垣島春季キャンプでは、「特にやることは変わらない。自分のやるべきことをしっかりやらないといけない」と、三塁でのノックの際、1球、1球「お願いします!」という大きな声がグラウンド中に響き渡った。
大下は2月11日と12日の楽天モンキーズとの国際交流試合、2月14日以降の練習試合での出場はなかったが、ファームでは3月2日のDeNA戦から5日の日本ハム戦にかけて3試合連続安打。2日のDeNAとの春季教育リーグでは2安打、3日の西武との春季教育リーグで4回の第2打席に適時二塁打を放った。
満を持して10日の楽天とのオープン戦から一軍に合流すると、3試合連続で三塁のポジションでスタメン出場。11日の試合で移籍後、オープン戦初安打を放つと、守っても3-5の2回無死走者なしで炭谷銀仁朗が放った三塁線の難しいバウンドを逆シングルで倒れ込みながらも捕球し一塁へ送球してアウトにした。12日の試合ではマルチ安打。さらに6-1の3回無死一、二塁の第2打席では、1ボールから2球目にきっちりとファーストストライクで三塁へ送りバントを決めた。長打だけでなく、小技ができる姿を首脳陣にしっかりと見せつけた。
打撃とともに、“声”も大下の大きな武器。「味方を鼓舞するような声出し。相手をやじるようなことはしない」と、心がける。特にマリーンズはチーム状況が下降気味の時に、ベンチを盛り上げる選手が少ない。そういった意味でも、声でチームの雰囲気を変えることのできる大下は大きな存在となりそうだ。大下と一緒になってベンチで盛り上げる若手選手も出てくれば、さらに良い。
昨年12月に行われた大下の入団会見に同席した吉井理人監督は、「大下選手には内野手のファースト、サードを守れ、長打もあるということで安田のライバルになるくらい頑張ってもらいたい」と期待を寄せる。昨年の後半戦の働き、2月の練習試合で打率.317と打っていた安田尚憲が三塁のレギュラー最有力候補と思われたが、オープン戦に入って打率.133と当たりが止まっている。大下がこの先のオープン戦でも、バットで存在感を示していけば、開幕一軍、開幕スタメンも見えてくる。ここから開幕に向けて、レベルの高い競争をして欲しい。
今までマリーンズにはいなかったタイプの選手で、チームにどんな影響をもたらし、どういう化学反応を起こすのか楽しみだ。
取材・文=岩下雄太