怒りの動画投稿も「くだらない無価値なエキシビション・トーナメント」
『MLB.com』は16日(日本時間17日)、エドウィン・ディアス投手(メッツ)がフロリダ州の病院で右膝の膝蓋腱断裂(しつがいけんだんれつ)の修復手術を受けたと報じた。復帰まで約8カ月はかかる見通しで、今季の復帰は絶望的となった。
ディアスは15日(同16日)、プエルトリコ代表として出場したワールド・ベースボール・クラッシック(WBC)1次ラウンドプールDのドミニカ共和国戦で9回に登板。3者連続三振でチームの準々決勝進出に貢献したが、その直後にチームメートと祝福している際に膝を痛めた。
ビリー・エプラーGMはディアスの復帰時期について、「この手術から半年で復帰した選手もいるが、それは例外的である」とし、「回復時期に関しては、どの程度体重を支えることができるのか、どの程度動けるのかを見守っていく」と述べるにとどめた。
チームメイトのジャスティン・バーランダー投手は、「明らかに、衝撃的な事態だ」とした上で、「野球界で最高のクローザーの一人である。それを失うのは簡単なことではない」とディアスの状況を案じている。
一方で、地元メディアは怒りの矛先をWBCに向けている。『SNY』と『WFAN』の司会者であるサル・リカタ氏は、「このバカげた大会は、みんなが大好きで熱狂する、くだらない無価値なエキシビション・トーナメントだと言っただろ」とビデオを投稿し怒りを露わにした。
ディアスが離脱した後のクローザーの有力候補としては、デビッド・ロバートソン投手の名前が挙がっている。
ロバートソンは2014年から16年までヤンキースとホワイトソックスで3年連続30セーブ以上を記録し、昨年はカブスとフィリーズで合わせて20セーブ、防御率2.40を記録している。
この他にも、過去にクローザー経験のあるアダム・オッタビーノ投手やフリーエージェントで新たに投手を獲得する案も浮上している。
メッツはチームで先発の一角を担うホセ・キンタナ投手が左肋骨の疲労骨折で離脱。中継ぎ陣では、ここ数日の間に、ブルックス・ラリー投手がハムストリングの張り、ブライス・モンテス・デ・オカ投手が右肘のストレス反応、サム・クーンロッド投手が右大腿筋損傷と怪我人が続出している。
『MLB.com』のビル・ラドソン記者は、メッツが昨年多くの負傷者を出しながらもチームが101勝したことを受けて、「ショーウォルター監督は、現在の投手陣の中にクローザーの候補がいること、そして外から獲得することも視野に入れた上で、ディアスの穴を埋めることができると考えているのでは」と報じた。
果たして、このオフにメッツと5年総額1億200万ドル(約160億円)の契約を結んだディアスの代役を探すことができるのか?メッツのリリーフ陣の今後の動向に注目だ。