セ・リーグは3月31日に開幕
プロ野球の新シーズン開幕を目前に控えた3月29日、セントラル・リーグ初の公式配信番組『JERAセ・リーグレジェンドLIVE』が始動。記念すべき第1回目の放送では、セ・リーグ6球団を代表するレジェンドOBたちが開幕カードをテーマにトークを展開した。
同番組は今年から新設されたリーグ公式表彰「月間JERAセ・リーグAWARD」の選考会を兼ねて月に1度配信される新番組で、今回は31日(金)に迫ったセ・リーグ開幕にフォーカス。宮本慎也氏(ヤクルト)・佐々木主浩氏(DeNA)・鳥谷敬氏(阪神)・高橋由伸氏(巨人)・前田智徳氏(広島)・川上憲伸氏(中日)という6名のレジェンドOBが、自チームの強みや見どころについて語った。
巨人-中日(東京ドーム/18時15分)
対戦する中日に関しては「投手力が抜群に良い」と印象を挙げながら、「先発も2ケタ勝つんじゃないかという投手が4人、5人と名前が挙がってくる。安定した戦いをしてきそうだなと見ています」と警戒した。
これを受けて、中日OBの川上憲伸氏は「昨年のオフからチームも大きく変わっている。ここに来て離脱者が出ている点は気がかりだが、新外国人選手やルーキーの福永裕基選手もラインナップに入ってきそうで、新戦力に期待したい」と新風を吹き込む選手の登場に注目。
そのうえで、巨人に対しては「昨年は同じカードで、接戦にはなったが勝ち切れなかった(1勝2敗)。まずはこの開幕カードで連勝、なんとか勝ち越して良い形でスタートしたい」とし、昨年のリベンジに期待を寄せた。
ヤクルト-広島(神宮/18時00分)
続いてリーグ3連覇を目指すヤクルトについて、OBの宮本慎也氏は「得点力という部分は問題ないかなと見ている。ただ投手陣では、抑えをどうするかという問題はある」と語り、クローザーのスコット・マクガフが退団した影響に言及。
また、先発陣についても「ドラフト1位の吉村貢司郎投手が加わり、あとは奥川恭伸投手がどのタイミングで戻ってくるか。中10日でも先発陣に加わってくれたら大きい」とし、先発・リリーフを含めた投手陣の確立を3連覇のカギに挙げた。
一方、対する広島のOB・前田智徳氏も“投手陣”をチームのポイントに挙げ、「特にリリーフ陣。栗林良吏投手も開幕には間に合いそうだが、万全と言えるかは分からない状況。昨年苦しんだセットアッパーの部分で、ニック・ターリー投手やルーキーたち、現役ドラフト組の戸根千明投手といったところで7回・8回をいかにして乗り切るか」とコメント。
最後に新井貴浩新監督について、「オープン戦を見ていても、あまりメンバーは固定していなかった。シーズンに入っても若い選手を使いながら、チームとしても日々成長という形でいくのかなと」と語り、その起用法も今季の注目すべき点とした。
阪神-DeNA(京セラD大阪/18時00分)
最後は昨年のクライマックスシリーズでも激突した阪神とDeNAの戦い。阪神OBの鳥谷敬氏は「昨年はDeNAとかなり相性が悪かった(阪神視点で9勝16敗)」と昨季の対戦成績に着目する。
「新たなシーズンになり、監督も岡田彰布新監督に変わっているので、阪神の選手たちが気にすることはないと思うが、DeNA側は当然良いイメージで臨んでくる。なんとかこの開幕カードで勝ち越して、嫌な印象を拭っておきたい」と続け、昨季のリベンジを期す意味でも重要な3連戦になるとした。
しかし、対するDeNAから見ても、「阪神は一番嫌なチーム」と佐々木主浩氏。「投手陣が良く、なかなか点を取ることができない。また岡田新監督に変わることで、作戦面も変わってくる。手強いなと思います」と警戒する。
特にDeNAは強力打線の印象もある一方で、「打つイメージはあるが、なかなか得点に繋がらない部分もある」と言うように、昨季はリーグ2位のチーム打率.251をマークしながら、総得点はリーグ4位の497点に留まった。
佐々木氏は「走ると言ってもなかなか難しいが、なんとかひとつでも先の塁を奪うという意識を持って、得点を奪うことができれば」とし、強力な阪神投手陣の攻略をポイントに挙げた。