ニュース 2023.04.01. 15:04

山梨学院が県勢初のセンバツ優勝「力出し切った」集中打で悲願の頂点

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第95回選抜高校野球大会決勝で報徳学園を破って初優勝を果たし、喜ぶ山梨学院ナイン=1日、甲子園球場
『第95回選抜高等学校野球大会』
○ 山梨学院 7 - 3 報徳学園 ●
<4月1日 決勝>

 春のセンバツ高校野球の決勝戦が1日に行われ、昨秋の関東大会王者・山梨学院(山梨)が、報徳学園(兵庫)に逆転勝ち。春夏通じて県勢初の甲子園優勝を果たした。

 試合は4回表、報徳学園がボークと6番・西村大和の適時打で2点を先制したが、5回裏に山梨学院が9番・伊藤光輝の2点適時打で同点とすると、さらに3連打と打線が繋がり逆転。5番・佐仲大輝にも今大会チーム1号となる一発が飛び出すなど、打者一巡7得点の猛攻で主導権を奪い返した。

 今大会を通じて安定感ある投球で山梨学院を牽引してきたエースの林謙吾は、4回にバランスを崩しボークで先取点を献上する場面こそあったものの、ストライク先行の打たせてとる投球でゲームメイク。9イニングを118球、6安打3失点に抑え、前日の準決勝に続き今大会4完投目でチームを頂点に導いた。

 試合後、優勝監督インタビューに応じた山梨学院の吉田洸二監督は、「甲子園が選手を1試合1試合成長させてくれて、最後の6試合目に本当に力を出し切ったなという試合ができました」と充実感を滲ませコメント。

 「試合がない日の生活態度、浮かれることなく慎重にコンディション調整している姿があった。選手たちの足を引っ張らないようにしようと、試合中はどんなときも一番の応援団でいようと取り組みました」と選手たちの成長に目を細めた。

 同校は1994年のセンバツ初出場から昨夏まで、春夏合計15度(※20年春はコロナで中止)の甲子園出場があったが、2回戦の壁を突破できず、過去3度は初戦敗退と悔しい結果が続いていた。

 準決勝後に感極まる姿もあった吉田監督は「この10年間、山梨にお世話になって、毎年のようにご期待を裏切り続けていましたので、今日の優勝で少しは帳消しにしてもらえたらと思っております」と、最後は笑顔で締めくくった。
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