「ボールはキレてるしコースもいい」
開幕から4連敗と苦しんでいたDeNAが、今シーズン初勝利を挙げた。先発した平良拳太郎は6回を85球、7奪三振で無失点と好投し、TJ手術を経て888日ぶりのウイニングボールを手にした。
5日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説者の平松政次氏は、この日の平良の投球について「ボールはキレてるしコースもいい」と絶賛。右腕の投球を勝利のポイントに挙げる。
具体的には初回、二死一塁の場面で巨人の4番・岡本和真を146キロのストレートで見逃しの三振に取った場面を挙げながら、「岡本があの外の高めの球を見逃すってことはあまりない。それだけボールがキレている」と分析。さらに3回の丸佳浩の空振り三振についても、「丸がこういう打ち方になるのは珍しいんですよ」とシンカーに体勢を崩された場面にも触れ、変化球の鋭さも強調した。
番組MCの真中満氏も「ストレートが走っていると、あのシンカーも効いてくるような感じがしますよね。岡本もインコースを意識させられて、外には手が出ないというような。バランスの良い投球をしましたね」と配球の妙を強調。
最後に平松氏は「オープン戦でも9イニング投げて、ほとんど打たれていない(失点1・自責0)。そういう調子の良さが本番になっても続いている」とまとめ、順調な調整のおかげだと解説した。
打順には「もったいない」思いも…?
また、番組では1番に佐野恵太を据える“超攻撃的オーダー”も話題に。
平松氏はこの日の1番・佐野と3番・宮﨑、日によっては2番に宮﨑を置くという打順について「もったいない」と率直な感想を漏らし、「佐野と宮﨑は本当は3番と5番で、4番に牧秀悟を置きたい」と持論を述べる。
そのうえで、現状について「今は1番に置く出塁率の良い選手が見つからない。それが出てくると、昨年強かったチームのクリーンアップが出来上がる。そこまではちょっと手探りという状況でしょう」と分析した。
同じく真中氏も「佐野の1番も良いんですが、やはり足を使いたいというイメージもあると思う。ただ、やはり出塁率が高いということで、佐野を1番に置いて塁上を賑わせてクリーンアップへ、というところ」とベンチの思惑を推察しつつ、「本来ですともう少し足の速い選手が入ると理想かなと思いますが、現状では佐野が一番いいのかなと思いますね」とコメントしている。
この日の佐野は5打席のうち3回出塁を果たし、3番の宮﨑が全2打点を叩き出す活躍。ともに役割を果たし、チームを今季初勝利に導いた。
開幕5戦目にして片目が開いたDeNA。カード勝ち越しに向けて、あすはどんなラインナップで臨むのか。DeNAの打順は引き続き注目が集まりそうだ。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』