投打両方で初のピッチクロック違反も
エンゼルスの大谷翔平選手(28)が5日(日本時間6日)、敵地T-モバイル・パークでのマリナーズ戦に「3番・投手」で先発出場。6四死球を与えながらも6回1失点と粘り、今季初勝利の権利を持ってマウンドを降りた。
初回、連続四球で無死一、二塁のピンチを招き、3番・スアレスに先制の右前適時打を許した。送球間に一塁走者はタッチアウトとなり、一死二塁で試合再開。4番・ラリーへの初球を投じる前、初めてピッチクロック違反を取られ1ボールとなった。
「ピッチクロック」は走者なしで15秒以内、走者ありで20秒以内に投球動作に入れなければならない新ルール。大谷はラリー、続くヘルナンデスを連続三振に仕留め初回のピンチを最少失点で凌いだが、ベンチへ戻る際にネビン監督と水原通訳を交え、投球動作に入る動きを球審と協議するシーンがあった。
直後の2回表、エンゼルスは23歳の有望株捕手・オホッピーが2号2ランを左翼席へ運び逆転。若き新女房の一発で1点リードに変わった大谷は、2回のピンチを凌ぎゼロを刻んだ。3回は2番・フランスと5番・ヘルナンデスに死球をぶつけブーイングを浴びた。6番・ウォンには四球を与え二死満塁としたが、続くポラックを三ゴロに仕留めこの回も無失点。序盤は制球に苦しみ3回までに69球を要した。
4回は先頭打者に安打を許したが、次打者を併殺に仕留めるなど結果3人斬り。5回はこの試合初めて3者凡退で終え勝利投手の権利を得た。6回は圧巻の3者連続三振斬り。6回111球、3安打1失点、8奪三振6四死球の内容で今季の防御率は0.75となった。
打者としては7回の第4打席、2番・トラウトの適時内野安打で3点目を加えたあと、なおも二死一、二塁で左前適時打を放ち今季6打点目をマーク。6回の第3打席では「構え遅れ」を指摘され、打者としても初のピッチクロック違反で1ストライクを宣告された。エンゼルスは4-1と3点リードの7回裏から元ソフトバンクの2番手左腕・ムーアが登板。大谷は降板後も「3番・指名打者」として出場を続けている。