◆ ボールの見逃し方にも才能の片鱗
開幕から堂々たるプレーを見せている阪神のドラフト1位ルーキー・森下翔太選手に球界OBが熱視線を送っている。
6日終了時点で14打数5安打の打率.357、5打点を稼ぎ、降雨コールドとなった6日の広島戦ではフェンスギリギリの打球を好捕。まだ数試合ではあるが、デビューまもないルーキーが好調なチームのなかでも存在感を示している。
6日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説者の田尾安志氏は、「キャンプからずっと見ていて1回もちょこんと当てた打席がないんですよ。必ず振り切るんですよ」と強打を貫く森下の姿勢を評価。「それでいてまだ三振がゼロ。ストライク、ボールの見極めが素晴らしいんです」と図抜けた選球眼にも着目した。
また、一線級の投手がタイミングを外そうと変化球を駆使して攻めてくる中、「森下選手は前に体(重心)が乗ってこないんですよ。見逃したときでも軸足に乗った中で見逃す」とフォームが安定している点にも言及。「こうなるとピッチャーはかなりきつくなると思いますよ。ストライクゾーンで勝負しないと仕方ないですから」と分析した。
番組MCを務めた野村弘樹氏も「これはちょっとルーキーと思わないほうがいい選手かも知れないですね」と熱視線。中央大時代から注目されてきたスラッガーが、プロの世界でどこまで飛躍するのか、期待は尽きない。