7回無失点の快投で昨秋の雪辱果たす

東京六大学野球・春季リーグ戦

明大　3x － 2　東大
＜8日・神宮＞

　東京六大学春季リーグ戦が8日、神宮で開幕。昨秋の明治神宮大会を制し、リーグ3連覇を狙う明大は東大との対戦で一時は逆転を許すも、延長戦の末に6番・堀内祐我（4年・愛工大名電）の犠牲フライでサヨナラ勝ちを収めた。

　開幕投手を務めたのは、今季から明大のエースナンバー「11」を背負う村田賢一投手（4年・春日部共栄）。3回までは毎回安打を許すも、4回以降は無安打投球を披露した。

　7回を3安打無失点、6奪三振と圧巻の投球でスコアボードに「0」を並べてみせた右腕は、「自分の内容的にはすごく良かった。今日は低めに集めようというつもりで。結果的に自分がいいピッチングができたことにつながった」と白い歯を見せた。

　春秋連覇を達成した昨秋も開幕投手を任されたが、その時は東大打線を相手に4回3失点と試合を作れず。「昨年の秋は開幕戦、自分自身が点を取られて非常に悔しかったので、今回は11番ということも含めて、開幕しっかり自分が締めようという気持ちで投げてました」。この日は三塁を踏ませず、東大打線を完璧に封じ、昨秋の雪辱を果たした。


　エースはバットでも存在感を見せた。0－0の2回、二死一・二塁の好機で迎えた第1打席。東大の先発左腕・鈴木健から左前適時打を放ち、自らのバットで先取点を奪った。勝ち星こそつかなかったが投打で躍動し、白星発進に大きく貢献した。

　試合後、田中武宏監督は「今日はプレッシャーがかかる中で、よく投げてくれた。勝ちは本当に彼につけてあげたかった」と右腕の快投をたたえた。また、この日マルチ安打の活躍を見せた上田希由翔主将（4年・愛産大三河）も「もうちょっと早い段階で賢一を助けられたらなという感じなので、明日は先発するピッチャーにしっかり野手が応えて、手助けできれば」と次戦を見据えた。


取材・文＝灰原万由（はいばら・まゆ）