東京六大学野球・春季リーグ戦
法大 10 - 0 慶大<8日・神宮>
東京六大学春季リーグ戦が8日、神宮で開幕。昨秋5位に終わった法大は、10安打10得点の猛攻で慶大に大勝した。
昨秋に続いて開幕投手を務めた尾﨑完太投手(4年・滋賀学園)は、7回・103球を投げて3安打5奪三振の無失点投球。自己最速を1キロ更新する150キロをマークするなど、圧巻の投球で慶大打線をねじ伏せた。
昨秋は東大から奪った勝ち点のみで5位に終わった。左腕自身も8試合に先発しながら1勝5敗、防御率5.45と満足のいく結果ではなかった。大学ラストイヤーを迎えるにあたり、課題に“制球力”を挙げた左腕は、「秋のピッチングフォームを見て、リリースポイントが後ろの方だったので、前の方にして」と微調整を加えた。下半身のトレーニングも強化し、制球力に磨きをかけたことで、「そこからコントロールも良くなって、球速以上の球が行っている」と初戦にして早くも好感触を得ている。
試合後、加藤重雄監督は「去年から尾﨑、篠木頑張れということでやってきて、その顔つきが非常に秋から変わっていたのも感じていましたし、それが開幕戦で出たのは非常に良い結果」と話し、左腕にさらなる活躍を期待した。
昨秋つけた「16」にかわり、今春からは「1」を背負う。背番号は自ら選択したといい、「自分が第1先発として1番をつけて投げて、明日どうなるか分からないですけど、18のエースナンバーをつけている篠木と2人でやっていきたいなと思ったので」と明かした。開幕戦で最高のスタートを切った尾﨑は、「プロのことは頭にあるので、プロを目指して頑張ります」と力強く宣言。最上級生となり、背番号1の存在は頼もしさを増すばかりだ。
取材・文=灰原万由(はいばら・まゆ)