指揮官も称賛「おいしいところを持っていきましたけど」
ヤクルトは20日、神宮球場で中日と対戦。延長11回に中村悠平のサヨナラ打が飛び出し、3-2で勝利を収めた。
序盤に2点を取り合って以降はゼロ行進が続き、2-2のまま延長戦に突入。ヤクルトは中日の7番手・山本拓実から先頭の7番・長岡秀樹が中前へ運ぶと、続く並木秀尊が犠打を決めて一死二塁のチャンスをつくり、打席には途中出場の9番・中村悠平が向かう。
「打席に入ったときにファンの皆さんが後押ししてくれた」という中村の一打は、センターへと抜けて行くサヨナラ適時打となった。
先発・リリーフが粘りの投球を見せ、最後は途中出場でマスクを被った中村が決める展開。髙津臣吾監督は「ああいうところで思い切ってスイングを仕掛けていけるのは、経験とかキャッチャーらしさも感じましたし、おいしいところを持っていきましたけど、良いバッティングだった」と経験豊富な捕手を称えた。
ルーキーイヤーから22年連続勝利を狙った先発の石川雅規は、5回・79球を投げて8安打2失点と粘りの投球を見せたが、白星を掴むことはできず。それでも指揮官は「彼しかできない彼のピッチング。丁寧に丁寧に、低く遠くという気持ちが表れたピッチング」と43歳のベテランを評価した。
2連勝のヤクルトは、21日からホームで今季初めて巨人との3連戦を迎える。まもなく開幕から1カ月、4月を良い形で締めくくるためにも、神宮で連勝街道を突っ走りたい。
取材・文=別府勉(べっぷ・つとむ)