ニュース 2023.04.23. 07:00

早大の新リードオフマン・尾瀬雄大がリーグ戦初本塁打含む猛打賞 リーグトップの打率は驚異の5割7分1厘

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早大・尾瀬雄大外野手(左)、野村健太内野手(右)[写真=灰原万由]
【東京六大学野球・春季リーグ戦】
早大 8 - 2 立大 (22日・神宮)


 早大は打線が14安打8得点と爆発すると、エース・加藤孝太郎投手(4年・下妻一)が7回2失点と快投し、立大に快勝。「1番・中堅」でスタメン出場した尾瀬雄大外野手(2年・帝京)はリーグ戦初本塁打を放つなど、3安打猛打賞の活躍を見せた。

 喜びのガッツポーズは安堵の笑みに変わった。4点リードの2回一死。立大の2番手・吉野の初球、106キロカーブを完璧に捉えると、打球は右翼方向へ高々と上がり、右翼ポール際へ着弾。ダイヤモンドを一周した尾瀬は「来た球に、素直にバットを出すことができた」と神宮初アーチを喜んだ。

 16日の東大との開幕ゲームに「1番・中堅」でリーグ戦初スタメン出場を果たすと、タイムリー三塁打を放つなど猛打賞の活躍。この日も初回にいきなり二塁打を放つなど3安打1本塁打と存在感を発揮し、ここまで計3試合でリーグトップタイの8安打をマークし、打率はリーグトップの5割7分1厘と圧倒的な数字を残している。

 打撃好調の要因について「毎打席、塁に絶対出るという気持ちで大きいのは狙わずにコンパクトに触れている結果だと思います」と分析。その裏には、今年1月に助監督に就任した金森栄治氏の存在があった。「今まであまり高めの球を上手く打てなくて、金森さんに聞きながらずっと練習していました」。西武などでプレーし、引退後はNPB6球団でコーチを務めるなど、豊富な指導実績を誇る大先輩から飛躍のきっかけを掴んでいる。

 新リードオフマンの活躍もあり、チームは開幕3連勝。小宮山悟監督は「本来だったら朝陽がそこにいないといけない」とここまで全3試合を欠場している森田朝陽主将(4年・高岡商)の名前を挙げたが、「朝陽くらいやってくれればいいな、くらいの気持ちで起用して、お釣りが来るくらい(の活躍)」と大絶賛した。それでも尾瀬の辞書に“慢心”という言葉はない。「謙虚に、1打席ずつしっかりやっていきたい」と背番号29。さらに大きな成長曲線を描き、チームをV奪回へと導く。

取材・文=灰原万由(はいばら・まゆ)
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