ニュース 2023.04.28. 06:00

今秋ドラフト候補の青学大エース・常廣羽也斗が1失点完投「低めに投げられたのが良かった」

無断転載禁止
青学大・常廣羽也斗投手[写真=灰原万由]
【東都大学野球・春季リーグ戦】
○ 青学大 2 - 1 日大 ●
<27日・神宮>

 青学大は今秋ドラフト候補のエース・常廣羽也斗投手(4年・大分舞鶴)が123球を投げて1失点完投し、勝ち点獲得に大きく貢献した。

 最後までマウンドを譲らなかった。初回安打と四球で一死一・三塁のピンチを招くと、4番・花﨑に左犠飛を許して先取点を献上した。しかし、許した得点は1点のみ。打線は6回まで2安打と沈黙していたが、それでも粘り強い投球で打線の反撃を待った。

 エースの力投に応えたい打線は7回、無死一・三塁の好機で6番・初谷の内野ゴロの間に三塁走者が生還。試合を振り出しに戻すと、8回は代打・谷口の右越えソロが飛び出して、勝ち越しに成功した。

 9回もマウンドへ上がると、日大の中軸打線をわずか8球で三者凡退に打ち取って試合終了。「これまでのピッチングと違ってボールはちょっと走っていた。今までみたいにストライクが入らなくて悩むということがなかった。低めに投げられたのが良かった」。9回123球を投げ抜き、6安打1失点で白星を挙げた。

 強い気持ちを持ってマウンドに上がったのには、理由があった。同カードの1回戦で先発予定だった右腕は、その前日に発熱。登板を回避することが決まり、代わりに下村海翔投手(4年・九州国際大付)が先発した。体調不良で投げられないとわかった瞬間は「悲しかったです。泣きそうでした」。それでもしっかり静養に努め、1週間後には神宮のマウンドに帰ってきた。

 安藤寧則監督は「状態は良くなかったと思うんですけど、1視点でまとめてくれたというところは良かった」とエースの力投に目を細めた。青学大は開幕戦黒星スタートだったが、その後は負けなしの4連勝。常廣の快投は、チームをさらに勢いづけるだろう。

取材・文=灰原万由(はいばら・まゆ)
ポスト シェア 送る

もっと読む

  • ALL
  • De
  • 西