7失点で防御率は5.63まで悪化
阪神のエース・青柳晃洋が広島打線に捕まり、5回7失点の乱調でゲームメイクに失敗。その後の打線の追い上げ虚しく、チームの連勝も7でストップとなってしまった。
「かなり前から決めていた」と敵将・新井貴浩監督が1番から9番まで全員左打者を並べる青柳攻略作戦を敢行。1番に抜擢された支配下登録を勝ち取ったばかりの中村貴浩に初球をレフトギリギリまで運ばれるも、ノイジーの好守に救われた青柳だったが、2番・西川龍馬から8番・韮澤雄也まで1死も取れずに4本のタイムリーを浴びいきなりの5失点。その後立ち直ったかに見えたが5回には、2アウトランナー無しから安打と四死球でピンチを招くと、相手ピッチャーの玉村昇悟にもタイムリーを許しこの回2失点。5回でマウンドを降り、被安打8、与四死球5、7失点と散々な内容で、防御率も5.63まで悪化した。
19日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に解説者として出演した平松政次氏は「今年の青柳はボールに自信がないんですよ。だからコースへコースへと突いていくけど、コントロールもない。フォアボール出すのも怖いんで、早めにストライクを取りに行ったのが今日は全部真ん中に入ってくるんですね。そりゃ打たれますよ」と悪循環マインドになっていると分析。
MCを務めた高木豊氏から「あれだけ左が並ぶと、基本になるのはインサイドなのですかね? そこに投げきれてないこともありますか?」と疑問を投げかけられた平松氏は「もちろんそうですよ。それだけボールがキレていないということと、外へ逃げよう逃げようとしてますから。青柳の良いときは強いボールをインサイドに投げてましたから。ボールの力はそんなに変わらないと思うんだけど、やっぱり自信がない分だけ逃げているよね」と、攻める気持ちが欠けているのではと指摘した。
同じく解説者の井端弘和氏は「良かった時は外から曲げてくるスライダーが、左バッター意外と一瞬ボールと思って入ってくるというボールが、引っ掛けたりとかで今年全く決まらないんですよ。外のストレートと外に逃げていくシンカー気味のボールだけを意識すればいいので、バッターは楽だと思いますよね」と打者目線で解説した。
昨年13勝を挙げ最多勝、さらに最優秀防御率、最高勝率の3タイトルを獲得した虎のエース。復調の鍵はどこにあるのかにも注目だ。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』