○ 巨人 5 － 2 中日 ●
＜11回戦・東京ドーム＞

　巨人は今季初の5連勝で貯金「1」。先発で5回無失点と好投した育成ドラフト1位の松井颯投手（22＝明星大）が、セ・リーグ史上初となる育成ルーキーでの初登板初勝利を成し遂げた。

　二軍戦で結果を残し、15日に支配下登録されたばかりの右腕。立ち上がりから150キロを超える直球とスライダーを軸に、中日打線を3回までパーフェクトに封じた。5回は一死一、二塁のピンチを招いたが、8番・村松、代打・アルモンテを連続三振斬り。5回68球、2安打無失点、5奪三振1四球の快投で勝利投手の権利をつかみ、3点リードの6回から救援陣にマウンドを譲った。

　巨人打線は2回、7番・ウォーカーが4号2ランを左翼席へ運び先制。4回は2番・丸の右前適時打で3点目を加えた。1点差に詰め寄られ迎えた7回は、4番・岡本和が7号2ランをバックスクリーン右へ。主砲が育成出身右腕の快挙を大きく手繰り寄せた。

　リリーフ陣は6回に2点を返されたが、3点リードの9回は守護神・大勢が締め8セーブ目（1勝）。5回無失点の松井は、2018年のソフトバンク・大竹（現阪神）以来となる、育成ルーキーの初登板初勝利を達成した。

　球団初の快挙を成し遂げた松井は、お立ち台で開口一番「最高です！」と絶叫。勝利投手の権利がかかる5回はピンチを招いたが、「絶対に粘って、チームに流れを持ってくるという気持ちだったので、三振を取れてうれしかった。ここまで長かったですけど、初勝利できてうれしいです」と振り返った。

　ウイニングボールについて問われると「これまで支えてくれた両親に渡したいと思います」と語り、今後については「今日のようなピッチングができるように、これからも一生懸命練習します。これからも熱い声援をお願いします」と声を弾ませた。