連敗を7でストップさせる殊勲打
長い暗闇に光を灯したのは現役ドラフトでDeNAから獲得した細川成也の一打だった。1-1の同点で迎えた7回、2死1-2塁のチャンスで打席が回ってきた細川は、広島先発・大瀬良大地の甘く入った134キロカットボールをコンパクトに振り抜くと、打球は左中間を破る2点タイムリー2塁打で勝ち越しに成功。「チャンスで1本出せるように必死で食らいついていきました」と気持ちで放った一打は、連敗を7でストップさせる殊勲打となった。
23日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』にMCとして出演した谷繁元信氏は「良かったですね」と古巣の勝利に安堵の表情。ゲームのポイントには「やっぱり細川ですね。チャンスを作った岡林と福永もいいんですけど」と決勝の一本を挙げた。
また「細川は本当にドラゴンズに来て良かったですね」と同じく中日OBの谷沢健一氏に問うと「現役ドラフトで細川を指名していなかったら、もっとひどい状態になっている。(中日にとって)一縷の望みがある感じになっている」と笑いながら同意。技術的には「初球は力強く振るけれども、2球目は頭が動かなくてピッチャーのほうに突っ込んでこないんですよ。その辺は球種を狙っているのか、相手のフォームの癖を狙っているのか。そういう2球目からパッとバッティングのスタイルを変えてくる。そこがタイムリーに繋がってくるのでは」と分析した。
この日のマルチヒットで打率は3割2分4厘まで上昇し、打点も21まで伸ばした細川成也。この先も開花した自慢の打棒で、貧打にあえぐチームの救世主となりそうだ。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』