“投げさせたボール”を捉えた第1打席
オリックスは2日、敵地での中日戦に1-2で惜敗。1-1のまま今季の交流戦初となる延長戦に突入したが、11回にワゲスパックが村松開人にサヨナラ打を浴びた。
先制された直後の2回表、一死走者なしから頓宮裕真が二塁打を放ってチャンスメイク。同点機を迎えたが、杉本裕太郎とマーウィン・ゴンザレスが倒れて得点には至らなかった。
この日の他球場でソフトバンク・柳田悠岐が3安打の固め打ちを見せたため、リーディングヒッターの座からは陥落することになったものの、この6月に規定打席に到達して現在パ・リーグ2位の打率を残しているのが頓宮だ。今季はここまで41試合に出場して打率.319(144-46)をマーク。打撃好調をキープしている。
2日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した谷繁元信氏は、「1打席目を見て、“打っているバッターだな”と感じた」と頓宮の好調ぶりを感じ取ったと言う。
中日先発の小笠原慎之介に対し、3球で1ボール・2ストライクと追い込まれてしまったものの、「早いうちに追い込まれたんですが、そこから低めの変化球を2つ見切ってフルカウントにしたんですよ」と誘い球に手を出さなかった点を強調。
その後の147キロ速球を弾き返すのだが、これに関しては「最後は“投げさせたボール”なんですよね」とし、「良い打者は、最終的に自分の狙っているところに投げさせるんです。そこまでなんとか持っていくんですよね。頓宮はそれができるようになった」と1打席目の二塁打から見えた成長ぶりを証言した。
MCの高木豊氏も、「左足を遊ばせるようなタイミングの取り方になった。そこで間が取れるようになりましたよね」と打席での対応の変化を挙げながら、頓宮の活躍に目を細める。
5年目のブレイクへ、この好調をどこまで継続することができるか。26歳の和製大砲から目が離せない。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』