叶った“2人でのお立ち台”
DeNA・京田陽太と佐野恵太の“同級生コンビ”がハマスタで躍動。難敵・髙橋光成に土をつけるとともに、トレバー・バウアーに1カ月ぶりの2勝目を付ける原動力となった。
相手はこの日までリーグトップの防御率1.69、同トップのWHIP0.92を誇っていたレオのエース。9試合中8試合でクオリティースタートを達成している安定感抜群の右腕だったが、2回にタイラー・オースティンの気迫の二塁打を皮切りにチャンスを作ると、7番スタメンの京田が前進守備の三遊間を破る鮮やかな安打で1点をもぎ取った。
さらに同点で迎えた5回裏には、先頭の京田が安打で出塁した後、四球に相手の失策も絡んで無死満塁とすると、佐野恵太が一塁線を抜く勝ち越しの適時打。結果的にこれが決勝点となり、チームを勝利に導いた。
お立ち台に上がった京田は「ずっと立ちたかったんで最高です」と笑顔。4安打の固め打ちには「3年、4年ぶりぐらいの4安打なんで、ちょっと嬉しいですね」とはにかんだ。
また、新天地での戦いについては「ここにいる同級生の佐野がいい雰囲気でやらせてくれているので、すぐ溶け込めました」と隣の佐野に感謝。これを受けた佐野も「すごい嬉しいです!ありがとうございます」と喜びながら、念願だった“一緒にお立ち台”の夢を叶えたことに満足気な表情を見せた。
三浦大輔監督も、京田の働きに関しては「本当に下位打線で良い働きをして、上位につなげてくれています」と高評価。6点を挙げた打線に対しても「みんながチームのためにと、理解してやってくれています」と手応えを口にする。
続けて「いい攻撃ができたと思います。打つだけではなく四球を絡めながら、しっかりと打つべき人が打って繋いで、終盤の2点も1・2番が出て3・4番が犠牲フライ、犠牲フライといい形で得点できています」とし、「オースティンの走塁もアグレッシブで、キャンプからひとつ先、ふたつ先とやってきたことができた」と目を細めた。
1998年の復刻ユニフォームに打線も追いついてきたような攻撃を見せた三浦ベイスターズ。“マシンガン打線・令和版”で、あすも横浜スタジアムのファンを沸かせてほしい。
取材・文=萩原孝弘