首位・ロッテとゲーム差なし接近
オリックスは3日、敵地での中日戦に5-1で快勝。その後の試合で首位・ロッテが敗れたため、順位は変わらずもゲーム差なしに接近した。
この日は初回に1点を失い、打線も6回までゼロ行進とリードを許す展開が続いたものの、7回に大きく試合が動く。
一死から安達了一の四球をキッカケに一死一・二塁とすると、ベンチは5番・杉本裕太郎に代えて森友哉を打席に送る。ここは中飛でアウトがひとつ増えるものの、続く紅林弘太郎の代打で登場したマーウィン・ゴンザレスが三遊間突破の適時打。代打策で試合を振り出しに戻した。
しかし、オリックスの攻撃はこれだけで終わらない。
二死二・三塁から野口智哉が四球を選んで満塁とすると、投手の山﨑福也のところでこの回3人目の代打・中川圭太が登場。初球をレフトに弾き返し、適時二塁打で3-1と2点を勝ち越した。
さらに廣岡大志にも2点適時打が飛び出し、この回一挙5得点。試合をひっくり返し、そのまま勝利を収めている。
3日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した真中満氏は、7回の猛攻について「思い切って動きましたよね。勇気のいることだと思う」と自身の監督としての経験も踏まえながら中嶋聡監督の采配を称える。
真中氏は「そもそも森やゴンザレス、中川が控えにいること自体、層が厚いなと思いましたけど」と思わず笑みをこぼしつつ、「これだけ策がハマると監督も気持ちが良いですよね。中嶋さんはあまりそういうことは言わないですが」とコメント。
最後は「思い切って動く監督ということで、選手もしっかり準備をしている。そこで起用に応えているという関係性も素晴らしいですよね」と語り、指揮官と選手の関係性の良さを強調した。
これで貯金を「8」とし、再び首位浮上も目前に迫ってきた昨年の日本一王者。江本孟紀氏も「一過性でなく、優勝するためのチーム作りを着実にやってきた結果」とチャンピオンチームの安定した戦いぶりに太鼓判を押す。
3日の交流戦はセ・リーグが5勝を挙げたため、オリックスとしては最も美味しい“一人勝ち”に成功。交流戦の優勝を機にリーグの頂点まで駆け上がった2年前のように、今年も交流戦から上昇気流に乗っていくことができるか。オリックスの戦いと“ナカジマジック”から目が離せない。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』