解説陣も「打線の復活」に期待
3回までに投手を除く先発全員安打で8得点とヤクルト打線が爆発。楽天とのカード初戦を8-5と勝利で飾った。
打線の起爆剤となったのは、41歳のベテラン・青木宣親のバットだった。初回一死一塁の場面で楽天先発・早川隆久の投じたストレートを一閃。早稲田大の後輩にあたる左腕からレフトスタンドに叩き込む今季1号2ランを放ち、チームに先制点をもたらした。
この一発が号砲となり、2回には長岡秀樹の適時打に山田哲人の3ラン、3回にもホセ・オスナが2点適時打を放つなど打線が爆発。中盤は楽天の反撃にあったが、序盤のリードを保って逃げ切り勝ちに成功した。
ヒーローとなった青木は、「何かご無沙汰という感じでね。感触をちょっと忘れていた。グラウンドをゆっくり走るというのは、本当に野球の醍醐味だと思うし、本当にうれしかったです」と語り、昨年8月16日の阪神戦以来となる本塁打の味を噛み締めていた。
3日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した真中満氏も、「先制の2ランはやっぱりチームを勢いづける一発になりました」とベテランの一発を高く評価。
チームは塩見泰隆がコンディション不良で離脱中ということもあり、この日は山田哲人が1番に入って青木は3番という打順になったが、「いろいろなところを打つんですけど、青木には経験がありますので、打順に対しての意識はないと思う。入った打順でしっかりと仕事をするという“ベテラン青木”ですね」と称えた。
青木に引っ張られるようにヒットの続いた打線に関しても、「この日はファーストストライクから積極的に打っていくスタイルだったんですが、しっかりと芯で捉えるようなバッティングが出来ていた」と振り返り、「打線全体は上がってきているのかなという印象です」と分析。
同じく番組に出演した江本孟紀氏も「打線がずっと悪かったので、ここで本来のヤクルト打線になるか」をポイントに挙げながら、「あとは村上(宗隆)が上がってくれば」と三冠王の復調にも期待した。
これで1日の日本ハム戦で泥沼の12連敗を止めてから2連勝。2連覇中の髙津スワローズは今年も交流戦で上昇気流に乗っていくのか、大きな注目が集まる。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』