5月5日に今季初昇格を果たしたロッテ・東妻勇輔は、同日のソフトバンク戦、0-0の10回からマウンドに上がり2回を無失点に抑えた。今季初登板が緊迫した場面でのマウンドとなり、そこで無失点に抑えたことがここまでの好成績に繋がっているのではないかと、本人に直接確認してみると、「あの試合がどうこうというのは自分の中ではないんですけど、入りとしてはいい入りができました。続けるというよりも、延長だろうがビハインドだろうが、あの時の気持ちで投げられたらゼロで抑えられるのかなという気がします」と返ってきた。
続く5月9日の西武戦では、6-2の9回に登板し、3番・外崎修汰から始まる打順も三者三振で試合を締めた。今季初登板から3試合連続で無失点に抑え、5月21日の楽天戦で今季初失点すると、続く5月27日のソフトバンク戦では5-5の12回に登板するも、柳田悠岐に適時打を浴びサヨナラ負け。それでも、5月31日の巨人戦から5試合連続無失点中で、柳田にサヨナラ打を浴びたのを最後に、1本も安打を打たれていない。5日の阪神戦では7-7の10回に登板し三者連続三振、8日のヤクルト戦は先発・カスティーヨの後を受けて2-0の7回無死一塁の場面でマウンドに上がり、サンタナを空振り三振、青木宣親を一塁ゴロ併殺と見事な火消し。
「ソフトバンク戦、言い方を変えれば、1イニングで1失点してしまっただけという考え方にしています。その前の楽天戦でも1失点していると思うんですけど、延長だったらと考えたら、結局それでサヨナラ負けを食らっているワケなので。“延長だから抑えられて良かったね”とかではなくて、どの場面でいっても1点取られたら1点取られたで、それで試合が勝ったとしてもピッチャーとしてはすごい嫌な感じが残りますし、ランナー3人出してもゼロだとしたら、いいピッチングになる。全ては結果だと思う。内容も大事だと思うんですけど、僕は結果、ゼロというのを求めてずっとやっていきたいと思います」。失点したことや走者を出したことを引きずることなく、マウンドに上がったら“結果”、ゼロに抑えることだけをとにかくこだわっている。
その中で、今季の東妻は走者がいない時に足をしっかりあげて投げるだけでなく、クイック気味に投げたりと、打者の間合いをズラしている。「バッターにタイミングを取らせないように、クイックを使っています。クイック一辺倒だとまた向こうも、ノースタンスで構えてくると思います。そこで差し込めたり、足をあげたりもしていかないと、また単調になってしまう。そこは色々考えながらやっていきたいと思います」。
今季初昇格した試合前練習後の取材で「全部のボールでそれなりに勝負できる。全く勝負にならないボールではないと思うので、それがある程度打ち取れている球になってきている。どれか一つと言われたら自信があるのはスライダー。今は全体的にそれなりのボールを投げられているかなと思います」と話していたが、一軍で投げ始めて1カ月、変化球については「変わらず、ですね。自信があるか、絶対に打ち取れるボールかと言われたら、そうでもない。今は頑張って低めに集められている。我慢強く投げられているのが、良い方に出ている」と冷静に自己分析した。
「点差が離れていようが、点差が詰まっていようが、絶対に点を取られてもいい場面はないと思います。そこはゼロという数字にこだわりながらやっていきたいと思います」。今日も“0”に抑えて、次の投手にバトンを繋いでいく。
取材・文=岩下雄太
続く5月9日の西武戦では、6-2の9回に登板し、3番・外崎修汰から始まる打順も三者三振で試合を締めた。今季初登板から3試合連続で無失点に抑え、5月21日の楽天戦で今季初失点すると、続く5月27日のソフトバンク戦では5-5の12回に登板するも、柳田悠岐に適時打を浴びサヨナラ負け。それでも、5月31日の巨人戦から5試合連続無失点中で、柳田にサヨナラ打を浴びたのを最後に、1本も安打を打たれていない。5日の阪神戦では7-7の10回に登板し三者連続三振、8日のヤクルト戦は先発・カスティーヨの後を受けて2-0の7回無死一塁の場面でマウンドに上がり、サンタナを空振り三振、青木宣親を一塁ゴロ併殺と見事な火消し。
「ソフトバンク戦、言い方を変えれば、1イニングで1失点してしまっただけという考え方にしています。その前の楽天戦でも1失点していると思うんですけど、延長だったらと考えたら、結局それでサヨナラ負けを食らっているワケなので。“延長だから抑えられて良かったね”とかではなくて、どの場面でいっても1点取られたら1点取られたで、それで試合が勝ったとしてもピッチャーとしてはすごい嫌な感じが残りますし、ランナー3人出してもゼロだとしたら、いいピッチングになる。全ては結果だと思う。内容も大事だと思うんですけど、僕は結果、ゼロというのを求めてずっとやっていきたいと思います」。失点したことや走者を出したことを引きずることなく、マウンドに上がったら“結果”、ゼロに抑えることだけをとにかくこだわっている。
その中で、今季の東妻は走者がいない時に足をしっかりあげて投げるだけでなく、クイック気味に投げたりと、打者の間合いをズラしている。「バッターにタイミングを取らせないように、クイックを使っています。クイック一辺倒だとまた向こうも、ノースタンスで構えてくると思います。そこで差し込めたり、足をあげたりもしていかないと、また単調になってしまう。そこは色々考えながらやっていきたいと思います」。
今季初昇格した試合前練習後の取材で「全部のボールでそれなりに勝負できる。全く勝負にならないボールではないと思うので、それがある程度打ち取れている球になってきている。どれか一つと言われたら自信があるのはスライダー。今は全体的にそれなりのボールを投げられているかなと思います」と話していたが、一軍で投げ始めて1カ月、変化球については「変わらず、ですね。自信があるか、絶対に打ち取れるボールかと言われたら、そうでもない。今は頑張って低めに集められている。我慢強く投げられているのが、良い方に出ている」と冷静に自己分析した。
「点差が離れていようが、点差が詰まっていようが、絶対に点を取られてもいい場面はないと思います。そこはゼロという数字にこだわりながらやっていきたいと思います」。今日も“0”に抑えて、次の投手にバトンを繋いでいく。
取材・文=岩下雄太