明暗を分けた「送りバント」
巨人は15日、本拠地での西武戦に3-2でサヨナラ勝ち。最後は延長10回に梶谷隆幸が試合を決め、連勝を5に伸ばした。
巨人先発・山﨑伊織と西武先発・與座海人による投げ合いで息詰まる投手戦となったこの試合。巨人は西武に2点先行を許したものの、3回に坂本勇人がソロを放って1点を返すと、終盤7回に大城卓三が起死回生の同点打。試合を振り出しに戻した。
9回と10回のピンチをなんとかしのいで迎えた10回裏。先頭・吉川尚輝の安打から途中出場のオコエ瑠偉が犠打で送って一死二塁。坂本の申告敬遠を挟み、一・二塁から梶谷が左中間に弾き返す適時二塁打。劇的なサヨナラ勝利を掴んだ。
15日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説者の坂口智隆氏は、この試合のポイントに「送りバント」を挙げた。
9回表、西武は無死一・二塁と勝ち越しの大チャンスを作りながら金子侑司がバント失敗からの空振り三振に倒れ、古賀悠斗の三ゴロ併殺で無得点。10回表も無死一塁から源田壮亮がバントを試みるも、サードへの小フライとなって2イニング連続のバント失敗となってしまった。
坂口氏はこの2つのシーンについて「緊張する場面。僕が現役の時も嫌だったシチュエーションで気持ちは分かるんですが……練習をするしかないんですよね」と競った展開でのバントの難しさに言及。続けて「10回の場面も、あの源田選手でもミスをしてしまうくらいですから」と強調した。
対する巨人も、9回は一死一塁から門脇誠がバントに失敗して空振り三振に倒れたが、10回は無死一塁からオコエが1球ファウルにしながらも次の球でバント成功。坂口氏は「バントの失敗ってなぜか連鎖するんです。よく失敗の後に決めきりましたね」とし、任務を果たしたオコエを称える。
改めて「走者を進めることができると、流れ良く攻撃ができる。大事な作戦なので、緊張する場面ではありますが頑張って決めないといけない」と語り、試合の明暗を分けた“バント”について解説した。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』