冴えわたる足技と中村晃の打棒
ソフトバンクは17日、敵地での阪神戦に6-4で勝利。9回二死、2ストライクと追い込まれたところから3点を挙げ、土壇場で試合をひっくり返した。
1点ビハインドで迎えた9回表、一死から代打・嶺井博希がライトへの二塁打を放って出塁すると、藤本博史監督はすかさず代走に周東佑京をコール。さらに8番・甲斐拓也が四球を選んで一・二塁となり、今度は次打者・野村勇の1球目が終わったところで甲斐に代えて谷川原健太を一塁代走に送った。
野村は三振で二死となるも、中村晃が追い込まれながらも岩崎優のスライダーを左中間へ運び、二塁走者に続いて一塁走者まで生還。さらに続く今宮健太にも適時打が飛び出し、一気の3得点で逆転勝利を掴んだ。
17日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した笘篠賢治氏は「足の速さだけでなく、谷川原選手のファーストリードからセカンドリードですよね。その一歩がホームでのクロスプレーに活きてくる。やることをやった走塁だと思います」と語り、投手が投げてからのいわゆる“第二リード”が逆転のホームインを呼び込んだと解説。
また、同じく番組に出演した大矢明彦氏は「藤本監督がしっかりと手を打った。これが勝利につながりましたね」と振り返り、指揮官の決断も称えた。
加えて決勝点を叩き出した中村晃についても、大矢氏は「しぶとさは群を抜いてますよね」と勝負強さに最敬礼。笘篠氏も「中軸に置きたいバッターでもあるんですが、いろいろな打順で機能する選手ですよね」とし、打順を問わずに存在感を発揮する“仕事人”ぶりに目を細めた。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』