WBCチームメイト対決が実現
DeNAは『交流戦 SERIES 2023』として開催される6月16日〜18日対千葉ロッテ3試合において、各々のチームのレジェンドOBたちによる“一打席対決”を実施。
18日は、2006年WBC日本代表として世界一に輝き、セ・リーグ3球団を渡り歩いた、球界を代表するキャッチャー・相川亮二チーフ作戦兼バッテリーコーチと、世界一低いアンダースロー投手として千葉ロッテマリーンズで二度の日本一、WBC日本代表としても二度の世界一に輝いた「ミスターサブマリン」こと渡辺俊介氏による、世界一を掴んだWBCチームメイト対決を行った。
3塁側ベンチ横からマリーンズの黒いユニフォームに31の背番号を背負った渡辺氏がマウンドへ向かい、続けて1塁ベンチ横から相川コーチが現在のベイスターズのホームユニフォームそのままの姿で打席に入った。
渡辺氏は往年を彷彿とさせる美しいアンダースローから切れのあるボールを投げ込むも、3-1からの5球目はボールとなりフォアボールに。しかし相川コーチは“もう一丁”をアピールし、急遽延長戦が決定した。その後相川コーチは2球ファールとし、最後もフルカウントから思い切りよく強振。しかし打球はセンターへのフライとなり、おかわり対決は渡辺氏が打ち取った。
ふたりは打席近辺でお互いねぎらいの握手を交わした後、渡辺氏は「これだけの観客の前で投げるのはやっぱり緊張します」と素直な心境を吐露。相川コーチは「相変わらず低いところにボールがきて、バットが出ませんでした」と悔しさを滲ませながらコメントした。
全てのイベント終了後渡辺氏は「フォアボールとなりすみませんでした」とまずお詫びし「そして相川コーチは気を遣って振ってくれてありがとうございます」とおかわりを要求した対戦相手に感謝を述べた。また「今日で交流戦は最後ですが、この先もNPBの熱い戦いを期待しております」と球界の発展を望んでいた。
最後に「現在は日本製鉄かずさマジックで監督をしております。7月14日から東京ドームで第94回都市対抗野球大会が始まりますので、こちらも応援よろしくお願いいたします」と社会人にも目を向けてほしいと要望も忘れなかった。
この3連戦、全て素晴らしい真剣勝負を見せてくれたレジェンドOBたちの変わらぬ勇姿に、スタンドに集まった大勢のファンからは連日大きな盛り上がりを見せていた。
取材・文=萩原孝弘