「どういう場面でもしっかり抑えて、勝ちパターンに入っていけるようにやっていきたい」。
ロッテ・西村天裕は5月5日に行った取材でこう意気込み、翌6日のソフトバンク戦で2-1の6回二死走者なし、移籍後初めてホールドが付く場面で登板し無失点に抑えると、5月11日の西武戦で初めて勝ちパターンの7回で登板するなど、この1カ月で“勝ちパターン”で投げる機会が増えた。3-2の7回に登板した10日の広島戦で2失点を喫し、開幕から続いていた連続無失点記録が『21』でストップしたが、開幕から間違いなくブルペン陣を支えている。
本人は「まだまだです」と謙遜したが、「しっかり自分の呼吸ができて、自分のピッチングができているんじゃないかなと思います」とここまでの投球を振り返る。
勝ちパターンでの登板が増えたが、ビハインドでの登板やイニング跨ぎもある。6月1日の巨人戦では1-3の8回に登板し、1イニング目を無失点に抑えると、2イニング目となった9回は先頭の坂本勇人に四球、重信慎之介にバント安打を決められ無死一、二塁のピンチを招いたが、岡本和真を右飛、「岡本を打ち取っての(中田)翔さんだったので、長打はないように低めを意識して投げられたのが良かったと思います」と、日本ハム時代チームメイトだった中田翔を1ストライクから投じた2球目の125キロスプリットで投併に仕留めた。
特に右打者に対しては被打率.061(33-2)と抜群の強さを誇る。右打者を打ち取れている要因に「真ん中のプレートに変えて、内をしっかり使えたり、外をいい感じに使えているからかなと思います」と、日本ハム時代の昨季途中からプレートの踏む位置を三塁側から真ん中に変えたのがハマっている。
また、自身が開幕から安定した投球を披露できている理由についても「要所要所、低めに投げられているかなと思うので、それがいい結果につながっているのかなと思います」と理解している。走者がいない時に「向こうにタイミングを取らせないという意味でやっています」と、クイック気味で投げたり、しっかり足を上げて投げたり工夫を凝らすのも、打ち取るための手段のひとつだ。
交流戦が終わり、23日からリーグ戦が再開する。リーグ優勝争いが激化する8月は31日中27試合あり、そのうちドームでの試合はわずかに3試合しかなく、厳しい戦いが予想される。その夏に向けて「疲れは自然と溜まってくると思うので、どうやって疲れを抜くかというのを工夫してしっかり投げない時は休む、投げる時は投げる、オンとオフをしっかりやっていけたらなと思います」と、うまく切り替えながらやっていくつもりだ。
「どういう場面でも次のピッチャーに繋げられるようないい流れを持っていけるようなピッチングがしたいです」。勝ちパターン、ビハインド、どの役割でも自分の仕事を全うし、変わらず次の投手にバトンを渡していく。
取材・文=岩下雄太
ロッテ・西村天裕は5月5日に行った取材でこう意気込み、翌6日のソフトバンク戦で2-1の6回二死走者なし、移籍後初めてホールドが付く場面で登板し無失点に抑えると、5月11日の西武戦で初めて勝ちパターンの7回で登板するなど、この1カ月で“勝ちパターン”で投げる機会が増えた。3-2の7回に登板した10日の広島戦で2失点を喫し、開幕から続いていた連続無失点記録が『21』でストップしたが、開幕から間違いなくブルペン陣を支えている。
本人は「まだまだです」と謙遜したが、「しっかり自分の呼吸ができて、自分のピッチングができているんじゃないかなと思います」とここまでの投球を振り返る。
勝ちパターンでの登板が増えたが、ビハインドでの登板やイニング跨ぎもある。6月1日の巨人戦では1-3の8回に登板し、1イニング目を無失点に抑えると、2イニング目となった9回は先頭の坂本勇人に四球、重信慎之介にバント安打を決められ無死一、二塁のピンチを招いたが、岡本和真を右飛、「岡本を打ち取っての(中田)翔さんだったので、長打はないように低めを意識して投げられたのが良かったと思います」と、日本ハム時代チームメイトだった中田翔を1ストライクから投じた2球目の125キロスプリットで投併に仕留めた。
特に右打者に対しては被打率.061(33-2)と抜群の強さを誇る。右打者を打ち取れている要因に「真ん中のプレートに変えて、内をしっかり使えたり、外をいい感じに使えているからかなと思います」と、日本ハム時代の昨季途中からプレートの踏む位置を三塁側から真ん中に変えたのがハマっている。
また、自身が開幕から安定した投球を披露できている理由についても「要所要所、低めに投げられているかなと思うので、それがいい結果につながっているのかなと思います」と理解している。走者がいない時に「向こうにタイミングを取らせないという意味でやっています」と、クイック気味で投げたり、しっかり足を上げて投げたり工夫を凝らすのも、打ち取るための手段のひとつだ。
交流戦が終わり、23日からリーグ戦が再開する。リーグ優勝争いが激化する8月は31日中27試合あり、そのうちドームでの試合はわずかに3試合しかなく、厳しい戦いが予想される。その夏に向けて「疲れは自然と溜まってくると思うので、どうやって疲れを抜くかというのを工夫してしっかり投げない時は休む、投げる時は投げる、オンとオフをしっかりやっていけたらなと思います」と、うまく切り替えながらやっていくつもりだ。
「どういう場面でも次のピッチャーに繋げられるようないい流れを持っていけるようなピッチングがしたいです」。勝ちパターン、ビハインド、どの役割でも自分の仕事を全うし、変わらず次の投手にバトンを渡していく。
取材・文=岩下雄太